黒部峡谷の地形と地質


 
峡谷を構成する岩石は大部分が火成岩であり中生代及び古生代の堆積岩、それに最古の飛騨変成岩が部分的に分布しています。花崗岩はアルプスの諸方峰を構成し黒部川を白く、明るく、美しく引き立たせています。

 峡谷周辺地域は花崗岩からなり付近を通る早乙女断層と平行、あるいは直角に交わる節理に支配されて流路が急回転しています。

 このように見てくると、黒部峡谷の流路は、発生的にはいくつかの破砕帯に沿っていたとしても、峡谷の形態は大局的にいって、急激な隆起に伴う花崗岩の節理構造とその方向、傾斜に支配され、それに侵食が加わった結果として形成されたものと言えましょう。

 節理とは

 マグマからできた当時は高温でそれが次第に冷え固まる場合に外側から先に固まり出すが内部的にはゆっくりと固まるので一気に固結できないためひび割れができる。つまり冷えて固まるときや造山運動の横圧力で出来た規則正しい割れ目のことをいいます。



黒部峡谷、欅平ビジターセンター前にある石
花崗岩 白亜紀後期〜古代三期に貫入した新規花崗岩といわれている深成岩で黒部川上流域の大部分はこの岩石です。
石灰質片岩 花崗岩類の中に生物の遺骸などの石灰分を原料とする石灰岩などの堆積岩が取り込まれ、圧力や高熱のため編成再結晶岩類、つまり変成した石灰質の岩石です。
黒雲母片岩 泥岩などの堆積岩が造山運動の時、圧力や高熱のために変成再結晶した結晶片岩類の一種です。
閃緑岩 旧花崗岩の中の下之木型花崗閃緑岩類です。角閃石、黒雲母など有色鉱物を多く含んでいます。