霞始靆(かすみ、はじめてたなびく)

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早春といっても宇奈月温泉は、早朝の連日の雪でまだ寒い。

2月23日から2月25日まで七十二侯は「霞始靆(かすみ、はじめてたなびく)」。

春霞が立ちこめて野山がぼんやりとかすんで見えるようになる頃と言う意味。

二十四節気の雨水の次侯にあたる。

靆(たなびく)は棚引くで、これから気温が少しずつ上がり、湿度が増して霞や雲となり低空に漂うようになる。

後立山連峰(白馬連山)が雲に包まれ、名峰の姿が雲の切れ間から見えるようになる。

黄砂が偏西風に乗って大陸から飛来するのもこの頃だ。

夜の春霞は朧(おぼろ)で、月にかかると「朧月」。

雪国では、朧月夜を味わえるのは、まだまだ先のようだ。

土脉潤起(つちのしょう、うるおいをおこる)

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2月18日から二十四節気は雨水。

空から降る冷たい雪が雨に変わり、野山の雪がゆっくり溶け始める頃となる。

この時期に観測される強い南風が、春一番。

富山は昨日、観測された。

雨水は、立春から15日目に当たる。

2月18日から22日まで七十二侯は、雨水の初侯「土脉潤起(つちのしょう、うるおいをおこる)」。

凍てついた大地が、潤いを取り戻す頃と言う意味で、昔から農耕の準備を始める目安とされた。

今日は、宇奈月温泉では雪上花火大会。

夕方から雪がちらつき、一時強風も伴って吹雪となる。

春の風なので長続きはしない。

これから黒部川では、春の気配を感じた水鳥たちが、朝の陽射しを浴びながら活発に動く。

渓流の魚もこれから動きが始まる。

魚上氷(うお こおりをいずる)

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2月13日から72侯では「魚上氷(うお こおりをいずる)」。

二十四節気、立春の末侯になる。

暖かさを感じ始めた渓流の魚が動き始め、割れた氷の下から飛び出す頃という意味なのだが、宇奈月では連日の雪。

春がそこまでやってきているので、積雪はマスコミで報じられている程でもない。

この時期の雪雲は白く時折青空を覗かせる。

放射冷却現象で、雪に覆われた朝の黒部川の河原は、白銀と化す。

輝く新雪を踏み分けスノーシューを使っての散策は、旅館の過ごし方の一つでもある。

どこまでも続く黒部の生き物の足跡。

春を感じ動物たちの動きも活発化する。

延楽直下の黒部川の水量もこれから徐々に増え、3月1日の渓流釣りの解禁を迎える。

向附・白楽梅形

2月8日から七十二侯は、二十四節気立春の次侯、黄鶯睍睆(こうおう けんかんす)。

春を告げる鶯が鳴く頃と言う意味。

その年の最初に聞く鶯の声が初音。

強い寒気が流れ込む中、富山気象台は9日、梅の開花宣言を発表。

美しい初音が聴けるのももうすぐ。

梅の香りを思い浮かべながら向附・白楽梅形を使う。

赤楽梅形もあるので紅梅白梅で交互に使いたい。

盛り込む一品は、白えびの湯葉巻。

程よい塩梅の延楽特製の煎り酒でいただく。

合わせる酒は、千代鶴酒造の恵田。

節分と立春大吉

節分の翌日に迎える立春は、冬から春に移る季節の変わり目。

旧暦では1年の始まりで二十四節気の始まりでもあり、あらゆる節日の基準日。

二百十日は、おわら風の盆でお馴染みで、立春から数えると9月1日にあたる。

おわらの歌詞に「八尾よいとこ おわらの本場 <キタサノサードッコイサノサ> 二百十日を オワラ 出て踊る」とある。

八十八夜も同様で、暦に記して農作業の目安とした。

七十二侯の始まりは、立春の初侯「東風解氷(はるかぜ、こおりをとく)」。

東から温かい風が吹き始め、張り詰めていた氷を解かし始める頃という意味。

春の兆しが少しずつ現れ始める。

まさに立春大吉。

延楽には節分と立春に使う七寸皿がある。

鬼の角は、皿の中に描かれているが、顔は皿の外側に描かれていて福は内側に描かれている。

節分は、季節の変わり目の邪気払いである。