黄華鬘(キケマン) ケシ科

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黄華鬘(キケマン)は、宇奈月の日当たりの良い平地に自生するケシ科の越年草。

花は、横に長い筒形で先が唇状に少し開く。

華鬘とは仏殿に垂れ下がった金色の飾りのことで、鮮やかな黄金色の花を華鬘に見立てたのが名の由来。

宇奈月スノーパークで、雪を纏った山を背景に群生が見られる。

カタクリやサワハコベの群生もあり、鶯の声を聞きながら山野草を愛でることができる。

牡丹華(ぼたん、はなさく)

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<黒薙・後曳橋を渡るトロッコ電車>

4月30日から七十二侯は「牡丹華(ぼたん、はなさく)」で二十四節気「穀雨」の末侯にあたる。

百花の王である牡丹が大きな花を咲かせる頃という意味。

牡丹は、俳句では夏の季語。

春の終わりを惜しむように咲き、夏への橋渡しをしてくれる。

宇奈月では山から吹き下ろす朝風は肌寒く、残雪の多い山肌と麓の新緑が美しいコントラストを作り出す。

雪が解けた宇奈月の原野にはカタクリやキケマンソウの群生が現れ、春の光を浴びて一斉に開花し、鶯の声が心地よく響く。

5月1日から黒部峡谷鉄道は鐘釣まで延伸部分運転。

5月2日は、立春から数えて88日目の夏も近づく八十八夜である。

5月5日から立夏に入り、黒部峡谷鉄道は例年より遅れて全線開通する。

夏がすぐそこまでやってきている。

黄花錨草(キバナイカリソウ) メギ科

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黄花錨草は、宇奈月の山地の林床や林縁に自生するメギ科の多年草。

葉は2回3出複葉で形は卵形。

縁には多くの刺毛がある。

花が錨の形に似ていて、色が薄い黄色なところからこの名前が付いた。

日本海側に多く分布する。

花をつけているときの葉は柔らかな萌葱色で、春の光を優しく通す。

のどぐろ焚合せ(蓋向 高麗色絵八つ橋)

富山湾の生地でとれる「のどぐろ」は、大きくて脂ののりが良い。

刺し網でとり、丁寧に水揚げするので味は格別である。

のどぐろと春野菜の焚合せ。

延楽「雅の膳」の一品である。

盛りつける季節の器は「蓋向 高麗色絵八つ橋」。

三葉躑躅(ミツバツツジ) ツツジ科

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三葉躑躅(ミツバツツジ)は、黒部峡谷の岩場や痩せた尾根に自生するツツジ科の落葉低木。

4月から5月にかけて峡谷や山の岩場を彩る。

枝は車状に出て、枝先の混芽から2、3個の紅赤色の花を付け葉より早く開く。

花が終ると枝先に3枚の葉が輪生するところからこの名が付いた。

早朝ウォークでよく見かける花の一つでもある。

ホタルイカ造り(蓋物・色絵枝垂桜)

富山湾はホタルイカ漁で賑わう。

そのお造りや桜煮が旬を迎える。

ホタルイカは小さな可憐な生き物で、青白く発光するので見る人を魅了する。

ホタルイカの造りは独特の甘みがある。

腕だけを刺身にした「竜宮素麺」も絶品。

スッキリとした「勝駒・純米吟醸」が合う。

季節の器は、蓋物・色絵枝垂桜。

片栗(カタクリ) ユリ科

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片栗(カタクリ)は、宇奈月の落葉樹林内で群生するユリ科の多年草。

雪が解けた落葉樹林内で冷たい風に揺れながらひっそりと咲いている。

万葉集では堅香子(カタカゴ)の花として詠われ、かつては鱗茎から片栗粉を取り出したところから名前の由来となる。

『物部の 八十少女らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花』と大伴家持が万葉集で詠んでいる。

大伴家持は国司として5年間越中に赴任している。

越中の国衙が置かれていた場所は、現在の高岡市伏木古国府、浄土真宗本願寺派の古刹「雲龍山勝興寺」のあたりである。

その古刹の北側に伏木神社があり、神社の西側に「万葉寺井の址」が残されている。

待ちわびた北国の春に思いを寄せる家持の目には、清水を汲みに井戸に集まる乙女たちの笑い声と、その乙女たちを象徴するように咲いている堅香子(かたくり)が重なって見えたのかもしれません。

落葉樹の葉が広がり、樹林内の太陽の光が弱まると片栗の姿が消えてしまう。

この種の草花を欧州では、スプリング・エフェメラルと言ってまさに春の妖精達である。

霜止出苗(しもやみて、なえいずる)

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4月25日から七十二侯は「霜止出苗(しもやみて、なえいずる)」で二十四気「穀雨」の次侯にあたる。

朝晩の厳しい冷え込みは緩み、霜が降りなくなる頃という意味。

この侯を迎えると農家では田植えの準備に取りかかり、田に水を張る。

満面の水面には、雪を纏った黒部の山々と新緑の里山が美しく映り込む。

山居村の屋敷はまるで浮城のように見える。

宇奈月の里の山野草は、柔らかな春の光に誘われ開花する。

春の風物詩を愛でながら行く延楽館主との早朝ウォーク。

爽やかな宇奈月の風を感じながら出かける朝の1時間。

萌葱色の山の色合いに心が癒される。