鶏始乳(にわとり、はじめてとやにつく)

<全線開通時の雪の大谷>

1月30日から七十二侯は「鶏始乳(にわとり、はじめてとやにつく)」で二十四節季「大寒」の末侯。鶏が春の気を感じ、卵を産み始める頃という意味。

大寒は冬の最後の節気であり一年で最も寒い時期である。厳しい寒さはまだまだ続くが、太陽は少しずつ力強さを増している。生き物たちは敏感に春の気配を感じ、目覚めの準備をしている。

昨日から富山県と長野県を結ぶ「立山黒部アルペンルート」の営業開始に向けた除雪が始まった。作業は国内最大級のロータリー車や重機等21台を使って行う。これから2月3月も大雪の恐れがある。今後の積雪にも影響されるが、全線開通は昨年度と同じ4月15日としている。美女平から弥陀ヶ原の部分開通は4月10日の予定。室堂付近の大谷を通る道路の除雪によってできる高さ20mの壁「雪の大谷」は圧巻である。

水沢腹堅(さわみず、こおりつめる)

<冷たさを増す黒部川>

1月25日から七十二侯は、「水沢腹堅(さわみず、こおりつめる)」で二十四節気、大寒の次侯。沢に氷が厚く張りつめるほど寒い頃と言う意味。

水はいよいよ冷たさを増し、1年の内で最も寒い時期となる。この頃は大陸からの強い寒気が入りやすく記録的な大雪や最低気温をもたらすのだが、今年は寒気が長続きしない。

寒の内に汲んだ水は「寒の水」と呼ばれ細菌少なくいのでお酒を仕込むのには最適である。寒仕込みの酒はきめ細やかですっきりとした味わいに仕上がる。大吟醸はこの時期を選んで仕込まれ3か月を経て出荷される。日本酒の仕込みが最盛期を迎える時期である。

六寸皿・赤絵花鳥

<のどぐろ若狭焼>

匠膳の焼き物は「のどぐろ」の若狭焼です。照り地を掛けてじっくり焼きます。 「のどぐろ」は、脂がのった美味しい魚で地元では魚神(ギョシン)ともいいます。 「甘鯛」に変更になる場合もあります。

季節の器は、六寸皿・赤絵花鳥です。

款冬華(ふきのはな さく)

<蕗の薹>

1月20日から二十四節気は「大寒」に入る。

冬の最後の節気で寒さは一段と厳しくなる。冬至を過ぎてから太陽の光は少しずつ力強さを増してくるとはいうものの、宇奈月ではこれから寒気が停滞する。

七十二侯は「款冬華(ふきのはな さく)」で二十四節気「大寒」の初侯。款冬(カントウ)とは蕗のことで、今年は積雪が例年より少なく黒部川扇状地の土手では、蕗の薹が顔を出す。雪の下の蕗の薹は苦みが柔らかく、天婦羅やふき味噌で早春の香りを味わう。

一方、富山の海では雌の香箱蟹が資源保護のため1月20日から禁漁となる。雄のズワイ蟹漁はこれから最盛期を迎える。富山湾は、浅瀬から深海に至るまで多種多様な魚が生息するので天然の生簀と呼ばれ、豊富な旬魚を提供してくれる恵の海である。

雉始雊(きじ はじめてなく)

<宇奈月温泉の左義長>

1月15日から七十二侯は、「雉始雊(きじ はじめてなく)」で二十四節気「小寒」の末侯。雉子の求愛が始まる頃という意味。

雉の雄は雌を呼び込むために甲高い声で鳴きます。宇奈月温泉周辺はこれから雪の日が続くが、雪の少ない下流の黒部川扇状地では雉の求愛行動が活発化する。今日は松の内の終わりの日。松の内が終わるのは地域によって異なるが、延楽は1月15日。正月飾りを取り外して左義長の日まで大切に保管する。

2月2日は宇奈月温泉雪カーニバルが行われ、花火の点火に先駆けて宇奈月公園で左義長が行われる。炎が勢いよく空に舞い上がり、歳神様もその炎に乗って天に帰るとされる。竹の炸裂音からどんど焼きとも言う。

水泉動(しみず あたたかをふくむ)

<水鳥が飛来する黒部川>

1月10日から七十二侯は、「水泉動(しみず あたたかをふくむ)」で、二十四節気「小寒」の次侯。

地中で凍った泉が溶けて動きだす頃と言う意味。元となった中国の宣明暦では「鵲始巣」で、鵲(かささぎ)が巣を作り始める頃という意味。宣明暦は平安時代初期に中国から輸入された暦で、唐の徐昴によって作られた。その後、江戸時代に大統歴、貞享歴と変わり、宝暦4年(1754年)、渋川春海によって日本初の宝暦歴に改められた。併せて七十二候も日本の気候風土に合うように改定された。

11日は鏡開き。鏡餅の割れが多いとその年は豊作になると言われる。小寒に入ると雪の降る日が続くのだが今年は穏やかな日が続く。部屋から眺める黒部川では水鳥が水の流れに乗って移動していくのが見える。本格的な寒さこれからである。

芹乃榮(せり、すなわちさかう)

<小寒の雪景色>

1月6日から二十四節気は「小寒」に入る。この日から節分までを「寒の内」。節分の翌日は立春で「寒の明け」迎える。

それまでは厳しい寒さが続き、「小寒の氷、大寒に解く」と言う故事があるほど寒さは一層厳しくなる。

地元の酒造会社では新酒の仕込みが最盛期を迎える。杜氏や蔵人が朝早くから作業に精を出す。

七十二侯は、「芹乃榮(せり、すなわちさかう)」で二十四節気「小寒」の初侯。

厳しい寒さが続くが田んぼや水辺では、芹が生え始める頃という意味。芹は春の七草の一つで、正月7日に七草粥を食べると一年の邪気を祓うとされる。

6日は黒部市消防団の出初式。早朝より消防訓練のサイレンが山間の温泉街に響く。本年は自然災害のない平穏な年でありたい。

向付・乾山写し笹鉢

<香箱蟹>

香箱蟹は、「活け蟹会席」「雅膳」の一皿です。追加料理としても人気があります。

香箱蟹は、津和井蟹の雌で型が小さいために、丁寧に身を抜き甲羅に盛り付けます。つぶつぶの茶色の卵は、外子で特別の食感が味わえます。旨みが凝縮された味噌とオレンジ色の内子は、濃厚な味わいで地酒と最高の組み合わせとなります。

雪の峡谷を愛でながらの蟹三昧。富山湾では香箱蟹の禁漁の1月20日まで、雄の津和井蟹の禁漁となる3月20日まで津和井蟹漁が行われます。これから本格的な蟹シーズンとなります。

季節の器は、向付・乾山写し笹鉢です。

小鉢・色絵透雪笹

<真鱈の白子>

雪がしんしんと降り積もる宇奈月温泉。温泉につかりながらの雪見は、最高のおもてなしです。

1月5日から二十四節気の小寒に入ります。寒の内の富山湾の珍味はますます旨味が増してきます。その日の仕入れにより、真鱈の白子、とらふぐの湯引き、車鯛の肝、寒カワハギの肝、鮟鱇の肝等々。雅膳の一皿です。

合わせる地酒は、純米吟醸「勝駒」がお薦めです。

季節の器は、小鉢・色絵透雪笹です。

輪島塗・盛器黒へぎ目 雪松絵杉蓋

<正月明けの前菜>

 正月も明け、寒の入りを迎えて寒さは一段と厳しくなります。雪吊りの松に、雪が纏わり冬本番となりました。

正月明けの匠膳の前菜は、輪島塗の盛器に富山の冬の旬味を盛りつけます。

季節の器は、輪島塗・盛器黒へぎ目 雪松絵杉蓋です。