芒・薄(ススキ) イネ科

<秋の深まりを感じさせる芒>

芒・薄 (ススキ)は、宇奈月の至る所で、普通に叢生するイネ科の大型多年草です。

宇奈月温泉の大原台(宇奈月温泉スキー場)がススキの草原で、かつての萱場です。 芒の穂を動物の尾に見立てて尾花ともいいます。

芒は、秋の七草のひとつで十五夜の月見には、萩とともに欠かせないお花です。 収穫物と一緒にお供えするのは、収穫物を悪霊から守り、豊作を祈願する意味があります。

芒は、萱葺屋根の屋根材として使われていました。 故に芒の草原は萱場として大切に守られ、かつては雑木の侵入を防ぐために一年に一回、野焼きが行われました。 さらには、家畜の餌としても使われましたので、身近な草でした。 銀色に輝く芒の穂が、秋風に吹かれて揺れる様は、自然を愛しむ心を動かします。

越中おわら「風の盆」の男踊りの中に、芒がなびく所作があります。 胡弓が奏でる哀愁をおびた旋律が、秋風に乗って物寂しく伝わります。9月1日から9月3日まで坂の町、八尾で静かに繰り広げられる祈りの踊りです。