楓蔦黄(もみじつたきばむ)

<遠山初雪:塩出英雄 セレネ美術館蔵>

11月2日から七十二侯は「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」で、二十四節気「霜降」の末侯にあたる。楓や蔦が黄色く色付き、紅葉が始まる頃という意味。

宇奈月温泉周辺は黄色や赤に彩られ、これからその濃さが増してくる。黒部峡谷は、これから深紅が鮮やかになる。黒部峡谷には楓の大樹が多く自生する。赤く染まる楓は、ハウチワカエデ、ウリハダカエデ、イロハモミジ、ヤマモミジ等。黄色く色づく楓は、イタヤカエデ、ヒトツバカエデ等があり、針葉樹や常緑樹の緑と流れる水の青さなどが入り混じり峡谷は極彩色に彩られる。

黒部峡谷・セレネ美術館には塩出英雄の作品で「遠山初雪」が所蔵されている。11月初旬に画伯を案内して欅平から立坑エレベーターに乗り、展望台に至る。そこには初冠雪を戴いた白馬連山が見える。神々しいくらいに白く輝いていた。欅平側の名剣山は紅葉真っ盛りで、赤と黄色に輝く。画伯は、黒部の渓谷は、宗教的な荘厳な輝きを帯びていると感嘆の声をあげられた。まさに極彩色の輝きである。