霜始降(しもはじめてふる)

<昭和天皇 御製>

10月23日から二十四節気は「霜降」となります。秋は深まり暖が欲しくなる頃、里山には霜が降ります。「霜降」が過ぎれば立冬となるので、今は秋から冬への変わり目で、これからが黒部峡谷の紅葉の見ごろとなります。大陸からの寒気が入ると気温が急激に下がり、雨が雪に変わって奥黒部の立山連峰、後立山連峰の名座が白く輝きます。

七十二侯は「霜始降(しもはじめてふる)」で、二十四節気「霜降」の初侯となります。延楽から対峙する山の稜線は、朝夕の冷気で紅葉が始まり、黒部川支流の弥太蔵谷では、サクラマスの産卵が始まります。

昭和33年10月21日、昭和天皇が延楽で宿泊されたときに詠まれた御製が残されています。

(御製 宇奈月の宿より黒部川を望む)
くれないに 染め始めたる 山あいを
  流るる水の 清くもあるかな
 
 侍従 入江相政 謹書

宿の部屋から眺める黒部の山々は色付き始め、峡谷を流れる水はますます清く透明度増してきます。今も昔も変わらぬ黒部峡谷の美しさです。

焼締六寸皿

<登窯の味わいが出ています>

秋から冬場にかけての武鯛(ブダイ)は淡白で甘味があるので、味噌柚庵焼きにします。地酒の肴に合います。富山市岩瀬の満寿泉の純米吟醸がお勧めです。切れのいい純米酒で至福の時です。

季節の器は、「焼締六寸皿」です。使うほどに味わい深くなるのが焼締の器です。焼締めは釉薬を使用しないので、土そのものの特長が表れ素朴で味わい深い作品になります。登り窯で長時間焼くため薪や藁の灰の付着があります。それが自然釉となり思いがけない器ができることがあります。