赤楽合蛤向付

<上巳の節句にかかせない器>

上巳の節句で欠かせないのが蛤合わせの器と、食材としての蛤で、吸い物や天麩羅として使います。産卵前にあたり一番おいしい時期で、蛤の持つ旨味に加えて甘みがあり油で揚げることによって更に味が増します。

季節の器は、「赤楽合蛤向付」です。赤楽は素地に酸化鉄の粘土を塗って赤色をつけ、透明の釉をかけて焼いたものです。蛤は対の貝殻しか絶対に合わないことから貞操を象徴し、相性の良い伴侶と結ばれることを願う縁起物として使われます。