沢鵯(サワヒヨドリ) キク科

<湿地に生える沢鵯>

沢鵯(サワヒヨドリ)は、宇奈月の日当たりのよい湿地に生える、キク科の多年草です。

茎は直立して分岐せず高さは50cm前後で、鵯花よりやや小型で、上部に縮れ毛が多く、あまり分岐しません。葉対生して鋸歯があり普通披針形で無柄です。

茎の先端に散房状に多数の小花を付けます。1頭花あたり5小花があり、花冠は5裂して白色で淡紅紫色を帯びます。

輪島塗・盛器へぎ目 秋草絵杉蓋

<秋の山海の珍味>

二十四節気の「処暑」に入ると、宇奈月の山々では、秋の気配が漂うようになりました。長月の前菜は、富山の山海の珍味です。宇奈月温泉周辺の山野では、秋の山野草が開花し始めました。

季節の器は、輪島塗の黒へぎ目に秋草絵杉蓋です。秋の彩りが美しい器です。

深山髪剃菜(ミヤマコウゾリナ) キク科

<黄金色が映える深山髪剃菜>

深山髪剃菜(ミヤマコウゾリナ)は、宇奈月の亜高山帯の礫地に生えるキク科の多年草です。僧ヶ岳登山道沿いの日当たりのいい斜面で見かけることもあります。

根出葉はロゼットをつくって地表に広がります。開花時期は8月から10月で、分岐した枝の先に黄色の舌状花ばかりからなる頭花をつけます。

全体に粗毛に覆われて触るとざらつき、この硬い毛を髪剃りにたとえ、高山で見られるところから名前が付けられたようです。

綿柎開(わたのはなしべ ひらく)

<羯諦羯諦の一場面>
画像:北日本新聞WEBより

8月23日から二十四節気は「処暑」となる。処とは止まる、留まるという意味で、夏の暑さが収まるとされる。七十二侯は「綿柎開(わたのはなしべ ひらく)」で「処暑」の初侯にあたる。綿を包む柎(はなしべ)が開き、中から綿毛が出てくる頃という意味。

23日に、国際的な舞台芸術の祭典「第9回シアターオリンピクス」が開幕し、南砺市利賀村と宇奈月国際会館セレネでオ-プニング公演が行われた。主催者は、劇団「SCOT」の主宰者で演出家の鈴木忠志さん。利賀村に拠点を構えてから43年目。今回は、利賀村6会場の他に新たに黒部市のYKKゲストハウスに設けられた「前沢野外ステージ」と宇奈月国際会館「セレネ」が加わり、8会場で上演される。

宇奈月国際会館「セレネ」で行われた「羯諦羯諦(ぎゃていやてい)」は、真言声明の会の僧侶6人が唱える澄み切った声明と、打楽器奏者の高田みどりさんが奏でる銅鑼、太鼓、マリンバなどの音色が神秘な世界を作り出す。会場は般若心経の世界に包まれた。

岩弟切(イワオトギリ) オトギリソウ科

<弟切草の鉱山型>

岩弟切(イワオトギリ)は、宇奈月の高山の草地や礫地に生える、オトギリソウ科の多年草です。弟切草の高山型で日本固有種です。

葉は、長さ4cmの楕円形で対生し、一段毎に向きが違います。茎頂に1~3個の黄色の5弁花をつけます。花茎は2cm位でオトギリソウ科の特徴でもある、長いおしべが目立ちます。

和名の由来は、岩場に咲く弟切草であるところからきています。

焼締長方皿

<ぼた餅の模様が、くっきりと出ています>

秋の旬菜を盛る器は、土の香りが感じられる物が適しています。雅膳の一皿は秋の旬彩の焚合せです。富山湾の車海老と、秋の旬菜を上質のだしを使って炊きました。

季節の器は、焼締・長方皿です。ぼた餅の文様がくっきりと浮かび上り、秋の夜長に適した器です。

大花独活(オオハナウド) セリ科

<大型の花は存在感があります>

大花独活(オオハナウド)は、宇奈月の山地の湿った斜面に咲くセリ科の多年草です。

開花時期がハナウドよりも遅く、高地に咲きます。 下界では猛暑が続く8月、冷たい雪解け水が流れている涼しい沢沿いでよく見かけます。

白い花は、5弁花ですが外側の花弁だけが細長くて大きいので、蝶が羽を広げているかのようです。 オオハナウドは山菜として人気の高い独活(ウド)の仲間です。

この他にもハナウド、シシウド、ホソバシシウドやヤマゼリなど多くのセリ科の植物が分布します。

信濃撫子(シナノナデシコ) ナデシコ科

信濃撫子(シナノナデシコ)は、宇奈月の亜高山の礫地に生育するナデシコ科の多年草です。

葉は線状倒披針形で先端は尖るかまたは鈍頭です。基部は細くなって葉柄につらなりますが葉柄は短く、各節に対生して付きます。頂部で茎が分岐して、各分枝に集散花序が付き、紫紅色の小花が開花します。

深山大文字草(ミヤマダイモンジソウ) ユキノシタ科

<大文字草より小形で花も少ない>

深山大文字草(ミヤマダイモンジソウ)は、宇奈月の亜高山の湿った草地や岩場に生えるユキノシタ科の多年草で、ダイモンジソウの高山型変種です。

花径は、ダイモンジソウより小さく、葉はすべて根生し長い柄があります。葉は腎円形で長さは10cm前後で縁は掌状に中裂します。

茎は分岐せずに集散花序に白色の花をつけます。花弁は上側の3弁は長く下側の2弁が長くなります。和名の由来は、花弁が大文字に見えるところからきています。

  

赤色が美しいミヤマアカネ(深山茜)

ミヤマアカネ(深山茜)は、宇奈月の亜高山から低山地にかけて広く分布する赤とんぼです。翅(ハネ)に褐色の帯を持ち、独特のピンクの縁紋が特徴です。

雄は秋が深まるにつれて全身が美しく赤化し、縁紋も赤化します。雌は橙色が濃くなる程度で、あまり目立ちません。最近はアキアカネよりは見かけなくなったので数が減っているように思えます。