越中おわら宇奈月編

温泉街のボンボリに明りが灯ると越中おわら宇奈月編の始まりです。

哀愁を帯びた胡弓の調べは、黒部の川風にのり温泉街に流れます。

町中に設けられた特別ステージでは胡弓、三味線、太鼓、お囃子、謡の旋律に合わせ男踊り、女踊りが実演されます。

会場では踊りの手ほどきがあり、全員で町流しに参加します。

雨天時は、宇奈月国際会館「セレネ」の大ホールに会場が移され屋外とは違った趣の中で行われます。

夏のおわらは、8月25日から8月31日
中秋のおわらは、9月10日から9月16日
夜:8時15分から始まります。

赤色が美しいミヤマアカネ(深山茜)

ミヤマアカネ(深山茜)は、宇奈月の亜高山から低山地にかけて広く分布する赤とんぼです。

翅(ハネ)に褐色の帯を持ち、独特のピンクの縁紋が特徴です。

雄は秋が深まるにつれて全身が美しく赤化し、縁紋も赤化します。

雌は橙色が濃くなる程度で、あまり目立ちません。

最近はアキアカネよりは見かけなくなったので数が減っているように思えます。

アサギマダラとヒヨドリバナ(鵯花)

アサギマダラが好む花は、鵯花(ヒヨドリバナ)です。

ヒヨドリバナ(鵯花)が咲き始めると、アサギマダラが蜜を吸いに集まります。

この花に集まるのはほとんどがオスで、8月から秋にかけて華麗な姿をよく見かけます。

ヒヨドリバナ(鵯花)は、宇奈月の林道の脇や日当たりの良い草原などに生えるキク科の多年草です。

茎は高さ1mから2mと大きく全体にざらつきがあり、紫色の細点があります。

初夏、茎頂に白色、稀に帯紫色の多数の頭花を散房状につけます。

アサギマダラは浅葱色(青緑色)が美しく、春から夏の初めにかけて本州の1000m以上の涼しい高原地帯で繁殖します。

幼虫は、ガガイモ科のキジョラン、カモメヅル、フヨウランなどを食草としますが、いずれも毒性の強いアルカロイドを含んでいます。

その毒性を取り込むことによって敵から身を守ると言われています。

成虫のオスが好むヒヨドリバナにもピロジジンアルカロイドが含まれ、オスは性フェロモン分泌のためにこの毒素の摂取が必要と言われています。

移動中に白いタオルを振りかざすとよく集まってくる面白い習性を持っています。

この習性を利用して一時的に捕獲をして、翅のマーキングを見てどこから飛んできたのか調べます。

秋には南下を始める興味深い蝶です。

延楽ウォーク(室堂平散策コース)

室堂は、標高2450mで立山黒部アルペンルートの最高所です。

室堂ターミナル周辺は室堂平らと呼ばれ立山三山や剱岳、奥大日岳、大日岳等の名峰を望むことができます。

今は、コバイケソウ、シナノキンバイ、チングルマ、イワショウブ、ミヤマキンポウゲ、ウサギギク、キジムシロなどの高山植物が咲き誇っています。

みくりが池周辺を散策する比較的平坦なコース(約1時間)、室堂展望台コース(片道1時間)、立山山頂コース(片道2時間)などがあります。

宇奈月温泉木管事件記念碑

【宇奈月温泉木管事件碑の碑文】
宇奈月温泉木管事件は、戦前の大審院(最高裁判所に相当)が、初めて「権利の濫用」という文言を判決文の中で使い、所有権の濫用になる請求を許さなかった民事裁判事件として有名である。

大正6年(1917)黒薙川上流から宇奈月温泉まで引湯木管が施設された時、個人所有地のわずか6平方メートルほどの部分につき承諾を得ていなかった。この土地と隣接地の買主が、土地所有権の妨害を強調して時価数十倍の高値での全部買収を要求し、これを拒否されたため引湯木管撤去と立ち入り禁止を求めて提訴したが、第一審・第二審ともに敗訴した。大審院も買主の請求を認めなかった。

この宇奈月温泉木管事件の大審院昭和10年10月5日判決の後、「権利の濫用の禁止」の同旨判決が続き、この法原則は、判例法として確立し、昭和22年の改正民法において第1条3項「権利ノ濫用ハ之ヲユルサス」と成文法化され、すべての私権に適用される重要なものになっている。
宇奈月温泉木管事件は、このような歴史的意義を持つため、きわめて多くの法律書や論文等に引用されている。事件の跡地があることを示すため、ここにこの碑を建立した。
<高岡法科大学学長 吉原節夫>

現地は宇奈月ダムのとちの森トンネルを抜けた先にあり、ダム湖に面しているので眺めのいいところです。
温泉街から車で10分、徒歩で、やまびこ遊歩道を使って片道約1時間の道のりです。

宇奈月温泉木管事件シンポジウム

宇奈月温泉開湯90周年を記念して宇奈月温泉木管事件シンポジウムが、7月13日・15時より宇奈月国際会館「セレネ」で開催されました。

この事件は、宇奈月温泉で起きた民事事件で戦前の大審院が「権利の濫用」という文言を初めて使い、悪質な所有権の行使を認めなかった判決で、判例法の歴史に残る重要なものであり、改正民法の第1条3項に成文法化されています。

権利の濫用(宇奈月温泉事件)

事件名:妨害排除請求事件
事件番号:昭和9年(オ)第2644号
裁判年月日:大審院昭和10年10月5日第3民事判決部
        (最高裁判所民事判例集14巻1965頁)

この判決は、有斐閣「民法判例百選」で第一番目の事件として登載されたり、中川善之助(金沢大学元学長)「民法風土記ー法の現場を歩く」に紹介されているので法学部の学生が最も早く目にする判例の一つです。

この事件の現地を訪ね、歴史的意義や時代背景を検証し、これを後世に伝へなけらばならないことを確認しました。

パネリスト

吉原節夫 富山大学名誉教授(前高岡法科大学長・碑の解説文を作成)
中谷延之 黒部市副市長・宇奈月町長として木管事件碑の建立)
炭田 昭 黒部観光開発㈱管理事務所副所長(黒薙温泉、引湯管の管理)
河田 稔 宇奈月の歴史と文化を楽しむ会代表(自治振興会長) 
野畑真寿美 司会(ラジオミューアナウンサー)

七夕の室礼(しつらい)

料理茶屋「竹次郎」の七夕の室礼(しつらい)です。

七夕は牽牛星と織姫が年に一度天の川をはさんで出会うという「星出会い伝説」と、芸時や裁縫、習字など上達を祈るという中国から伝わった乞巧奠(きっこうでん)の行事などが複合した節供です。

宮中の年中行事の乞巧奠(きっこうでん)の飾り付けの一部です。

8月末まで飾り付け。

ホタル観賞ができる宇奈月公園

延楽から徒歩3分で行ける宇奈月公園では、今蛍が飛び交っています。

午後8時から9時ごろが見頃で、今月末ぐらいまで観賞できます。

宇奈月公園には昭和天皇の歌碑や与謝野鉄幹、晶子夫妻の歌碑、宮柊二の歌碑があります。

園内には名水が流れる小川や池があり、クガイソウ、ギボウシ、ホタルブクロ等の山野草を愛でることができます。

延楽ウォーク(尾の沼コース)

延楽ウォクーの「尾の沼コース」は、やまびこ鉄橋を渡り黒部の心地よい川風を受けながらの片道1時間30分コースです。

途中、宇奈月ダムを横目に見ながら赤い鮮やかな湖面橋を渡り、宇奈月温泉木管事件の現場を見ながら新緑の木々と、落葉高木の甘い花の香りを嗅ぎながら山野草を愛でる。

終点の尾の沼の上流には未だ分厚い雪渓に覆われ、冷たい川風と雪解けで水かさを増した激流を眺める。

湖越しに、未だ雪を頂いた黒部の山々を眺めながら尾の沼の露天風呂に浸かるのもお勧めです。