楓蔦黄(もみじつたきばむ)

<遠山初雪:塩出英雄 セレネ美術館蔵>

11月2日から七十二侯は「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」で、二十四節気「霜降」の末侯にあたる。楓や蔦が黄色く色付き、紅葉が始まる頃という意味。

宇奈月温泉周辺は黄色や赤に彩られ、これからその濃さが増してくる。黒部峡谷は、これから深紅が鮮やかになる。黒部峡谷には楓の大樹が多く自生する。赤く染まる楓は、ハウチワカエデ、ウリハダカエデ、イロハモミジ、ヤマモミジ等。黄色く色づく楓は、イタヤカエデ、ヒトツバカエデ等があり、針葉樹や常緑樹の緑と流れる水の青さなどが入り混じり峡谷は極彩色に彩られる。

黒部峡谷・セレネ美術館には塩出英雄の作品で「遠山初雪」が所蔵されている。11月初旬に画伯を案内して欅平から立坑エレベーターに乗り、展望台に至る。そこには初冠雪を戴いた白馬連山が見える。神々しいくらいに白く輝いていた。欅平側の名剣山は紅葉真っ盛りで、赤と黄色に輝く。画伯は、黒部の渓谷は、宗教的な荘厳な輝きを帯びていると感嘆の声をあげられた。まさに極彩色の輝きである。

活蟹会席

<蟹刺し(蟹の洗い)>

津和井蟹(ズワイガニ)漁は、11月6日から解禁となります。今年も活蟹料理を求めて、全国から沢山のお客様がお越しになります。蟹を最もおいしく召し上がっていただくために、調理方法を長年研究してまいりました。

料理内容は、先ずは季節の前菜で始まり、時を見計らって特製出汁の吸い物で箸休め。次の料理は蟹の洗いです。透き通るような活蟹の身を、氷水にさらした蟹の洗い。とろけるような食感の中に濃い甘みが口いっぱいに広がります。 蟹味噌を少し召し上がっていただいてから、焼蟹の始まりです。調理長がお客様の目の前で焼き上げます。焼き加減は、中身はあくまでジューシーになるように。蟹だけでは物足りないので、特製だしを張った大きな鍋に、ブランド牛として評判の氷見牛の赤みを潜らせます。冬野菜と一緒に召し上がっていただきます。そしてこの後もお料理が続きます。

黒部の山々が、薄く雪化粧をすると富山湾の津和井蟹漁が最盛期を迎えます。婦人画報「美食の湯宿・活蟹会席」で紹介されました。