練込五五皿

<紅ズワイ蟹と山菜天婦羅>

富山湾の紅津和井漁は、5月31日まで行われます。富山湾の水深1000m前後に籠を沈めて漁獲しています。蟹籠漁は魚津で開発されましたので、魚津は発祥の地となります。雅膳の一皿は、紅津和井磯部巻揚げと山菜天婦羅です。山菜はタラの芽や漉油、根曲竹など山菜は豊富にあります。

季節の器は、「練込五五皿」です。練込は、素地装飾技法のひとつで、色の違う二つ以上の素地土を交互に重ね合わせたり練り合わせて文様を作ります。タタラの使い方によって、縞模様、墨流し風の文様、木理文、木目、鶉手などの複雑な模様ができます。

坪菫(ツボスミレ) スミレ科

<白い小さな清楚な花は坪菫>

坪菫(ツボスミレ)は、宇奈月の山の木陰に生えるスミレ科の多年草で小型なのであまり目立たない花です。

 地下茎は短く、地上に根出葉と複数の茎をのばし、長さは5cmから20cmで低く、周りの草の陰になります。 葉は、丸く円心形で先が尖り、きれいなハート型になります。

花は地上茎の葉腋からでて、花柄は立ち上がり、葉より少し上に出て花をつけます。白色の花弁の上弁は反り返り下弁には基部に向けて深紫の筋が入ります。

姫空木(ヒメウツギ) ユキノシタ科

<小形の空木>

姫空木(ヒメウツギ)は、宇奈月の日当たりのよい岩間や谷川沿いに自生するユキノシタ科の落葉低木です。

高さは1m内外で、枝はよく分岐して弓状に曲がり、若枝は無毛です。葉は単葉で対生し有柄で長楕円状披針形。先は尖り細い鋸歯があります。空木(ウツギ)と比べると下面はほとんど無毛で、質は薄くて滑らかです。新梢の先に総状花序をつけ、小さな白花を多数開きます。

空木(ウツギ)に似て、小形であるのことが和名の由来となっています。空木(ウツギ)よりも早く開花します。

春紫菀(ハルジオン) キク科

<日当たりのよい荒れ地に群生している>

春紫菀(ハルジオン)は、宇奈月の道端や空き地等の窒素分の多い場所に群生するキク科の多年草です。北アメリカ原産の帰化植物で、全国各地で雑草化しています。

茎の高さは30cmから80cmぐらいで、あまり分岐せずに直立しています。根元には篦型の根出葉があり、花の時期にも残ります。茎葉の基部は耳状に張り出して茎を抱きます。頭花は舌状花は白色あるいは淡紅色で、筒状花は黄色で長径2㎝ぐらいです。蕾の時は、花序全体が下向きです。よく似たヒメジオンは、茎がより高く茎は空洞になっていません。蕾は下向きにならないです。

色絵菖蒲絵向附

<晩春の割鮮>

雪融け水が勢いよく流れ込む晩春の富山湾。割鮮とは、新鮮な造りのことです。この季節の旬魚は、蛍烏賊、白海老、水蛸、細魚、のど黒、富山海老、バイ、柳ばちめ、平目、キジハタ、鯛など、水揚げされる魚の種類が多くなります。

白身魚のお造りには、延楽特製の刺身ダレ「煎酒」をお試しください。魚の上質な旨味が、お口の中で驚くほど広がります。合わせる酒は、皇国晴酒造「大吟醸 幻の瀧」、清都酒造「勝駒純米吟醸」、千代鶴酒造「純米吟醸 千代鶴」がお薦めです。

季節の器は、「色絵菖蒲絵向付」です。器で季節をめでるのも料理の楽しみの一つです 。

山吹(ヤマブキ) バラ科

<黄金色の山吹は周りを華やかにする>

山吹(ヤマブキ)は、宇奈月谷沿いに群生するバラ科の落葉低木です。幹は叢生し広がっていきます。

葉は、2列に互生して卵形で二重鋸歯があります。花弁は黄金色で5個から8個あり平開します。山吹は、どんな花とも相性がよく、生けやすい花です。付近には棘のある紅葉苺も自生しています。どちらもバラ科なので枝や葉がよく似ています。

芍(シャク) セリ科

<外側の2枚の花弁が大きい>

杓(シャク)は、宇奈月の山地の湿ったところに生えるセリ科の多年草です。

茎は細く、全体に繊細な感じで直立し、上部で分岐して高さは70cmから150cmになります。葉は互生し、長い柄があり2回3出羽状複葉です。小葉は披針形で先端は鋭く尖り、細裂して裏面葉脈上に毛があります。

花期は4月から5月で、茎頂か分岐した先端に複数形花序を付けます。花は5弁花で白色、花序の外側の花の2弁花が大きいのが特徴です。

大型のセリ科の中で、春に花が咲くのはシャクとハナウドだけです。

染付芙蓉手兜鉢

<富山湾の毛蟹>

紅津和井蟹は4~8月の期間、津和井蟹は3月21日~11月5日の期間は資源保護のため禁漁となります。富山湾では毛蟹が水揚げされますので、その間美味しくいただけます。黒部の山菜を添えて。 

季節の器は、「染付芙蓉手兜鉢」です。名前の由来の通り兜の形です。染付の色合いと書き込みがしっかりしています。