紅花栄(べにばなさかう)

<黒部川扇状地を走る>

5月26日から七十二侯は「紅花栄(べにばなさかう)」で、二十四節気「小満」の次侯となります。

紅花が色付き、黄橙色から艶やかな紅色へと変わる頃という意味です。小満は、陽気盛んにして万物ようやく長じて満つということなので、紅花の濃厚な色合いは夏らしさを感じさせてくれます。紅花は原産が地中海沿岸と考えられ、シルクロードを経由して奈良時代に日本にもたらされ、口紅や布の染料や漢方薬などに利用されてきました。現在国内では山形県の一部でわずかな数しか作られていませんので、身近な花には程遠いようです。

田圃に水が張られる頃、黒部市ではカーター記念「黒部名水マラソン」が行われます。今年は5月22日に行われました。日本陸上競技連盟公認コースのフルマラソンで、黒部川扇状地、黒部川湧水群、黒部の海岸線を走ります。文字通り山、川、海を満喫できる自然豊かなマラソンコースとして人気があります。

1984年に、アメリカ合衆国第39代大統領ジミー・カーター氏がYKK創設50周年の招待で黒部市を訪れられました。その時、宮野運動公園で開催されたジョギング大会が始まりとなっています。昨年はコロナ禍により中止となりましたので、本年は39回目として開催されました。特にフルマラソンの参加者は、回数を重ねるごとにリピータの方が増え、質の高い内容となっています。