仁清色絵藤絵向付

<甘い香りの山藤>

宇奈月の山々に藤の花が下がるようになりました。
花に近づくと甘い香りが、漂い初夏の訪れです。
涼やかな夏野菜が出てきました。それぞれ優しく含め煮にしてあります。

季節のうつわは「仁清色絵藤絵向付」です。
藤の花が美しく描かれています。

織部糸巻角皿

<織部角皿>

富山湾に蜃気楼が現れる頃になると、桜鱒が遡上の準備を始めます。
富山湾の沖合には、生まれた黒部川を目指して南下してきた桜鱒が定置網にかかります。雅膳の一皿は桜鱒の木の芽焼きです。

桜鱒は、雪融水で川が増水すると宇奈月周辺まで遡上し、産卵までの間は深い淵に潜んでいます。外気温が下がり、山々が色付いてくると産卵を始めます。

季節のうつわは「織部糸巻角皿」です。
掻き落としの溝には、織部釉が溜まり緑色に発色します。
瑞々しい黒部の新緑に合った器です。

大聖寺伊万里金襴手中皿

<加全作の大聖寺伊万里>

ホタルイカ漁も終盤になってきました。形も大きなものが目立つようになりました。
お湯にくぐらせると形が丸みを帯びてきます。ボイルした蛍烏賊の内臓には格別の旨味があります。

季節のうつわは「大聖寺伊万里金襴手中皿」で滝口加全の作品で、昭和8年頃の作品です。
大聖寺伊万里焼とは明治4年の廃藩置県により、大聖寺藩の支援を受けられなくなった九谷焼の窯元が生き残り策として、当時人気が高く高額で取引されていた有田の染錦手伊万里を写しました。古伊万里の傑作である有磯文様、赤玉文様、五艘船文様を描いた鉢や菊型皿、姫皿等その特徴をよく捉え、国内外で人気の陶器となりました。

滝口加全は、1872(明治5)年石川県で生まれ1890(明治23)年に京都で12代永楽善五郎(和全)に師事し、7年後に京都五条で独立します。和全より全と加州の加にちなむ「加全」の号を授かりましたました。作品は中国古陶磁、仁清、乾山、交趾の写しを得意とし、大聖寺で九谷焼の指導を行いやがて窯を築きます。

2代目加全もすぐれた作品を残しています。北陸の旧家には、大聖寺伊万里の器が数多く受け継がれています。

仁清色絵波絵切込皿

<五寸五分皿>

蛍烏賊も大ぶりの物が多くなってきました。釜茹で食すのもお勧めです。
最もお勧めなのがお造りです。ゲソは生姜醤油で竜宮素麺でいただきます。
山菜のヨシナの食感も爽やかで、今が旬です。雅膳の一皿です。

季節のうつわは、「仁清波絵切込皿」です。
四方に切込みが入り小形なので、蛍烏賊を盛りつけるのに適した器です。
5月5日から夏の始まりの二十四節気の「立夏」に入りました。
波絵の器は、初夏から夏に使います。

色絵綾目絵楕円皿

<大胆な菖蒲絵>

黒部市の生地漁港には、大物の「のど黒」が水揚げされています。大きな網目の刺し網漁なので、脂ののった大物だけが獲れます。のど黒の美味しさを追求した「のど黒膳」の一皿は、焼物です。その他、お造り、しゃぶしゃぶも味わえます。

お薦めの地酒は、千代鶴酒造の「恵田」です。重みのあるしっかりとした味わいなので、脂ののった「のど黒」に合います。富山県が生み出した酒米「富の香」を使用しています。不思議な香りをお楽しみください。

季節のうつわは、「色絵綾目絵楕円皿」です。
綾目の大胆な構図が料理を引き立てます。

練込五五皿

<紅ズワイ蟹と山菜天婦羅>

富山湾の紅津合蟹漁は、5月31日まで行われます。
富山湾の水深1000m前後地点に、餌のついた蟹籠を沈めて捕獲します。
蟹籠漁は、魚津の漁師によって考案されました。魚津が発祥地です。
雅膳の一皿は、紅津合磯部巻揚げと山菜天婦羅です。
宇奈月は山菜は香りがありタラの芽や漉油、根曲竹などが旬です。

季節のうつわは「練込五五皿」です。
練込は、素地装飾技法のひとつで、色の違う二つ以上の素地土を交互に重ね合わせたり練り合わせたりして文様を作ります。
タタラの使い方によって、縞模様、墨流し風の文様、木理文、木目、鶉手などの複雑な模様ができます。

飴釉金箔馬盥形向付

<氷見牛炙り>

雅膳の焼物は、氷見牛の炙りです。
脂の少ない赤身の部位を炙りにして、地元栽培の甘みのあるアスパラを添えます。
アスパラの美味しい時期となりました。

季節のうつわは、「飴釉金箔馬盥形向付」です。
飴釉の向付の見込みに金箔が施してあり、馬盥形ですが華やかな器です。

色絵牡丹絵七寸皿

<氷見牛炙り>

四月の終わりから五月の初めにかけて二十四節気は「穀雨」となります。
百穀を潤し育てる春の雨が降る節気です。
七十二候は「牡丹華」となり、大輪の牡丹の花が咲く頃です。
雅膳の一皿は、氷見牛の炙りです。

季節のうつわは、「色絵牡丹絵七寸皿」で、色彩豊かな器です。
紅白の牡丹に縁取りは金彩が使われているので、より華やかになります。

浅葱交趾鯉幟筒向付

<雅膳の一品>

 黒部峡谷は川風が心地よく、新緑が美しく映える頃となりました。
旬の一皿は、白魚の酒煮と山菜と生くちこです。
きりっとした地酒は、千代鶴酒造の「恵田」がおすすめです。
有機栽培米からつくられた数量が少ない、季節限定酒です。

季節のうつわは、端午の節句にちなんで「浅葱交趾鯉幟筒向付」です。
鯉の目玉や鱗は銀彩で加飾され、浅葱交趾の青みを一層引き立ててくれます。

 

色絵菖蒲絵向附

<春の割鮮>

雪解け水が勢いよく流れ込む晩春の富山湾。割鮮とは、新鮮な造りのことです。
この季節の旬魚は、蛍烏賊、白海老、水蛸、細魚、のど黒、富山海老、バイ、柳ばちめ、平目、キジハタ、鯛など、水揚げされる魚の種類が多くなります。

白身魚のお造りには、延楽特製の刺身ダレ「煎酒」があいます。
旬魚の上質な旨味が、お口の中で驚くほど広がります。
合わせる酒は、皇国晴酒造「幻の瀧 大吟醸」、清都酒造「勝駒 純米吟醸」、千代鶴酒造「千代鶴 純米吟醸」、桝田酒造「満寿泉 大吟醸」、羽根酒造「羽根屋 大吟醸」がお薦めです。

季節のうつわは「色絵菖蒲絵向付」です。
器で季節をめでるのも料理の楽しみの一つです 。