朴の木(ホオノキ) モクレン科

<大形で芳香のある朴の木の花>

朴の木(ホオノキ)は宇奈月の山や平地に生えるモクレン科の落葉高木です。栃の木とよく間違えられ、高さ20mを越える高木は、樹皮が灰白色でまばらに分岐します。

大型の長楕円形の葉は、枝先の新しく伸びた部分に集まって互生しますが、束生しているので輪生状にも見えます。芳香のある葉は殺菌作用があるためおにぎり、お餅、ちらし寿し等、食物を包むのに用いられました。また肉厚の葉は、落ち葉になった後も火に強いので味噌や他の食材を載せて焼く器代わりにも使われています。

花は大型で芳香があり、輪生状の葉の真ん中に1個だけつけます。栃の木に蔓性の植物がよく寄生するのに対し、朴の木にほとんど見られないのは強い他感作用を示すためだと考えられます。

菜虫化蝶(なむし、ちょうとなる)

<早春の黒部平野>

3月16日から七十二侯は、「菜虫化蝶(なむし、ちょうとなる)」で二十四節気は啓蟄の末侯にあたる。厳しい冬を越したサナギが蝶に羽化する頃という意味。

「菜虫」とはアブラナ科の野菜類を食べる昆虫の総称。特に紋白蝶の幼虫の青虫をさす。菜の花が畑一面に咲き乱れ、羽化した紋白蝶が飛び始める頃となる。ところが宇奈月温泉では、夜半の雪で山々が雪化粧する日が続く。黒部川下流の黒部平野では雪がほとんど消え春めいて、雲雀のさえずりが確認できた。