宇奈月温泉木管事件記念碑

(係争の地は、宇奈月ダムによって水没しました)

【宇奈月温泉木管事件碑の碑文】
宇奈月温泉木管事件は、戦前の大審院(最高裁判所に相当)が、初めて「権利の濫用」という文言を判決文の中で使い、所有権の濫用になる請求を許さなかった民事裁判事件として有名です。

大正6年(1917)黒薙川上流から宇奈月温泉まで引湯木管や木樋が施設された時、個人所有地のわずか6平方メートルほどの部分につき承諾を得ていませんでした。この土地と隣接地の買主が、土地所有権の妨害を強調して時価数十倍の高値での全部買収を要求し、これを拒否されたため引湯木管撤去と立ち入り禁止を求めて提訴したが、第一審・第二審ともに敗訴しました。大審院も買主の請求を認めませんせした。

この宇奈月温泉木管事件の大審院昭和10年10月5日判決の後、「権利の濫用の禁止」の同旨判決が続き、この法原則は、判例法として確立し、昭和22年の改正民法において第1条3項「権利ノ濫用ハ之ヲユルサス」と成文法化され、すべての私権に適用される重要なものになっています。
宇奈月温泉木管事件は、このような歴史的意義を持つため、きわめて多くの法律書や論文等に引用されている。事件の跡地があることを示すため、ここにこの碑を建立しました。
<高岡法科大学学長 吉原節夫>

現地は宇奈月ダムのとちの森トンネルを抜けた先にあり、ダム湖に面しているので眺めのいいところです。
温泉街から車で10分、徒歩で、やまびこ遊歩道を使って片道約1時間の道のりです。

宇奈月温泉から直通バスで行く   雲上の室堂平

<室堂平より別山、真砂岳、富士ノ下立、大汝山を望む>

宇奈月温泉から立山・室堂(標高2450m)まで便利な直通バスが運行されています。
宇奈月温泉発8時30分、室堂着11時45分です。
室堂で4時間の散策時間があります。
戻りは、室堂発15時45分発、宇奈月温泉着18時30分の室堂・往復商品です。
宇奈月温泉で2泊される場合、1日は雲上の室堂平で、マイペースで散策ができます。
(途中JR黒部宇奈月温泉駅と魚津ICに停車します。)

<新幹線接続>
戻りのバスのJR黒部宇奈月温泉駅着は18時10分着です。
東京方面は黒部宇奈月温泉駅18時48分発(はくたか574号)、東京駅21時16分着に接続。
大阪方面は黒部宇奈月温泉駅19時00分発(はくたか571号)、大阪駅21時31分着に接続。
(富山、敦賀で乗り換え)

<運行日>
2025年8月2日(土)~10月13日(月)の土曜日、日曜日、祝日と特定日
特定日は、8月12日(火)~8月15日(金)

<室堂平:白山鳥兜 2025年8月17日撮影>

立山・室堂(標高2450m)では、白山鳥兜が開花しています。