7月12日から七十二侯は「蓮始開(はすはじめてひらく)」で、二十四節気「小暑」の次侯になります。 池の水面に蓮の花が開き始める頃という意味です。
泥を俗世に見立て、泥より出でて泥に染まらぬ優雅で貴賓高き蓮の花は、仏教の悟りの境地に例えられます。加えてその崇高な清らかな花に極楽浄土を見るのです。修行僧のかぶり物は、若い蓮の葉を形取ってあり、未熟者であることを表します。仏教徒にとっては聖なる花です。
蓮が咲く頃は、梅雨明け間近です。豪雨により濁流となっていた黒部川は、徐々に水量が落ち着いてきました。河鹿蛙の鳴き声は、川風に乗って心地よく聞こえてきます。 峡谷探勝のシーズン到来です。