
御蓼(オンタデ)は、宇奈月の亜高山帯から高山帯にかけて分布する、タデ科の多年草です。
根茎の各節から芽を出し、中空の太い茎を伸ばし、高さが30~100cmになります。 葉は単葉で互生します。
夏から秋にかけて、上部の葉腋から花穂が伸び、総状花序となり円錐状になります。雌株の果実は、痩果で3個の翼があり、紅色を帯びます。

御蓼(オンタデ)は、宇奈月の亜高山帯から高山帯にかけて分布する、タデ科の多年草です。
根茎の各節から芽を出し、中空の太い茎を伸ばし、高さが30~100cmになります。 葉は単葉で互生します。
夏から秋にかけて、上部の葉腋から花穂が伸び、総状花序となり円錐状になります。雌株の果実は、痩果で3個の翼があり、紅色を帯びます。

竜胆(リンドウ)は、宇奈月の山野に生える、リンドウ科の多年草です。
葉は披針形で、葉縁は切れ込みのない滑らかな全縁です。葉の表面には、3条の並行する脈があり裏面は白く対生し、葉柄は無く茎を抱き、先端は尖っています。茎は、やや細く直立または斜上し、切り口は苦みがあります。花は、茎頂か上部の葉腋に、青紫色の筒状をした鐘形の花をつけます。先端は5裂し上向きに付きます。
和名の由来は、熊胆よりもさらに苦いので竜胆と名づけられました。竜胆の全草は苦く、特に根は苦く薬用とし用いられています。源氏の家紋として知られる笹竜胆は、竜胆の花を図案化したものです。

亜米利加栴檀草(アメリカセンダングサ)は、北アメリカ原産の帰化植物で、宇奈月の道端や荒れ地などに生えるキク科の1年草です。
茎は、高さが50~150cmになり、四角柱で暗紫色でほとんど毛がありません。葉は対生し無毛で、3~5個の小葉に分かれ鋸歯があり先が尖ります。
9~10月、茎頂に黄色の頭花を付け、舌状花は小さくあまり目立ちません。長い総苞片は6~12個あり葉のように大きく目立ちます。苞とは蕾を包むように葉が変形した部分のことで、キク科の特徴でもあります。

大虎杖(オオイタドリ)は、宇奈月の亜高山の草地に生える、タデ科の大型の雌雄異株の多年草です。
地中に根茎が長く伸び、木質化し、各節から芽を出し、中空の太い茎を、大きく伸ばします。葉は広卵形で先は細く尖り、基部は浅い心形で互生します。
夏から秋にかけて、上部の葉腋から花穂が伸び、複数状に白色の小花を付け、花弁がなくて萼片があります。春先の芽は、山菜として食されます。

溝蕎麦(ミゾソバ)は、宇奈月の山路や谷間などの湿地に自生するタデ科の一年草です。 宇奈月のスキー場で、群落を形成します。
茎の高さは、40~70cmでまばらに分岐して、下向きの棘があります。葉は互生し、鉾型で毛がまばらに生えます。 花は枝先に花穂を出し10個ほどの米粒のような形の小花を集めて付けます。 萼は5裂し淡紅色、白色などの色があり花弁がありません。
和名は、花と葉の形が蕎麦に似て、溝などの湿った所に群生することに由来します。ミゾソバの群生は、秋の深まりを感じさせてくれます。

穂躑躅(ホツツジ)は、宇奈月の山に生えるツツジ科の落葉低木です。 枝を束ねて箒を作るとこから山箒とも言います。
葉は楕円形で互生し先はやや鋭頭形です。 花は9月ごろから新枝の先に円錐花序を付けるところから、和名の由来となっています。 花序は直立し、淡紅色の小花を横向きに多数開かせます。 花弁は線形で3枚から4枚が反り返って丸まり、雄しべが長くまっすぐに伸びるのが特徴です。
全草にグラヤノトキシンという有毒成分が含まれます。 黒部峡谷の岩場を真っ赤に彩めるのがホツツジです。 宇奈月温泉周辺の紅葉の見頃は、11月7日前後です。

嫁菜(ヨメナ)は、宇奈月の原野や道傍に生えるキク科の多年草で、代表的な野菊で日本特産種です。
茎は、緑色で紫色を帯び、よく分岐します。葉は、披針形で互生し、粗鋸歯があります。夏から秋にかけて、枝頂に頭花を1個開かせます。舌状花は、淡紫色で管状花は黄色です。
和名は、若菜は香りもよく美味しくて、花は花嫁のように美しいことに由来します。

虎杖(イタドリ)は、宇奈月の日当たりのよい山野に生えるタデ科の多年草です。
地中に根茎が長く伸びて木質化し、各節から芽を出し、中空の太い茎を伸ばします。
葉は広卵形で先は細く尖り、基部は浅い切形で互生します。
夏から秋にかけて、上部の葉腋から花穂が伸び、複数状に白色の小花を付け、花弁がなくて萼片があります。春先の芽は、山菜として食されます。

黒花引起し(クロバナヒキオコシ)は、宇奈月の林道沿いの草地に生える、シソ科の多年草です。 日本海側に多く分布し、日本の固有種です。
茎は直立して、シソ科特有の方形で、高さ50~150cmになります。葉は対生し、三角状広卵形で 縁に鋸歯があり、先は尾状に尖っています。
茎頂に円錐花序を作り、5mm程の暗紫色の小花をたくさんつけます。 花はあまり目立ちませんが、色が黒に近い濃紺なので、山野草の中では珍しい色です。 花冠は長さ5mm、合併で二唇形となり、下唇が大きくボート型に突出します。
引起しは、強烈な苦みがあり、弘法大師が瀕死の重病人に飲ませたら起きあがったという伝説から命名され、別名を延命草ともいいます。引起しの仲間には、黒花引起し、亀葉引起し、白山亀葉引起し等の種類があります。

晒菜升麻(サラシナショウマ)は、宇奈月の低山から、亜高山帯の沢沿いに生える、キンポウゲ科の多年草です。
根出葉は大きく、長柄があって、1~2回3出複葉で、小葉が多くあります。早いものは9月の初めから、長い総状花序を付けます。花弁は白色で、山鳥兜と同時期に咲き出します。沢沿いに山鳥兜の群青と晒菜升麻の純白のコントラストが美しく映えます。
名前の由来は若葉を煮て水で晒して食べるところからきています。キンポウゲ科の植物はアルカイロイドを含んでいる毒性の物が多くあります。漢方の升麻は、この地下茎からとり古くから解毒、解熱用として用いられました。
青磁の花入れに鳥兜と生けると、葉の形も見事で最高の取合せです。