染付芙蓉手

<千枚鮑>

雅膳の強肴は、酢の物で千枚鮑(土佐酢)です。酒蒸しの鮑を薄く引いたものです。鮑の旨味を生かすため酢は控えめにしてあります。

季節のうつわは「染付芙蓉手」です。芙蓉手とは、明の万暦年間に景徳鎮民窯で焼かれた染付磁器の様式です。見込みの構図取りは、中央に円窓を大きく設け、その周囲を細かく蓮弁文様を繋いで巡らせるもので、その構成が大輪の花房を連想させることから日本でつけられた呼称です。