瓜肌楓(ウリハダカエデ) カエデ科

<若い果実は下垂する>

瓜肌楓(ウリハダカエデ)は、宇奈月の山地のやや湿気がある谷間や疎林に生えるカエデ科の落葉高木です。

幹は直立し10m前後になります。若木の樹皮は暗緑色、平滑で白い縞模様が入って瓜の皮のようになります。和名の由来はここからきています。枝は斜生してよく伸び緑色で無毛です。

葉は大形で、扇状5角形、浅く3~5裂して縁には重鋸歯があります。花のつく枝には1対対生します。雌雄別株で5月に若枝の先に総状花序を出して淡緑色の花を多数下垂します。若い果実は、翼果でほぼ垂直に開きます。

九谷牡丹絵六角皿

<六角の輪花>

富山県は、昆布の消費量が全国一です。明治の初めから北海道の昆布漁場の開拓に、県内から多くの人たちが携わりました。また北前船での北海道との交易が盛んで、富山から北海道へ米を運び、帰りの船で昆布をはじめとする海産物を運んできました。従って食材としての昆布は身近なものでした。昆布を使った料理は多くありますが、昆布締めもその一つです。新鮮な魚を昆布で〆ます。

季節のうつわは「九谷牡丹絵六角皿」で、大正期の作品です。北前船は日本海側の寄港地に陶器や漆器など、生活向上のための様々な器をもたらしました。

草苺(クサイチゴ) バラ科

<全草にトゲがある>

草苺(クサイチゴ)は、宇奈月の林道沿いに生える、バラ科の落葉小木です。

地下茎は横に這い、至る所で地上に新苗を伸ばします。茎は堅く赤褐色で全体に棘があります。短い枝の先に上向きに開き、くっきりとした白色の5弁花をつけます。画像は珍しい6弁花です。

葉は、互生し奇数羽状複葉で、花枝には3個の小葉がつき、頂小葉は卵形で縁には細かい重鋸があり、葉の裏面には小さな棘が無数にあります。