粉引鉄山水角大皿

<鰤鎌塩焼き>

寒鰤の美味しい季節となりました。中でも鰤鎌の塩焼きは格別です。寒鰤のえらの下の胸びれのついている部分が鎌で、旨味のある脂も含んで、特に美味しいところです。大根おろしと醤油を合わせて食します。皮は香ばしく美味で、地酒も進みます。

季節のうつわは「粉引鉄山水角大皿」です。大きい鎌なので、大ぶりの器で大胆に鉄絵が施されたものが合います。

粉引は、朝鮮時代前期の15~16世紀に焼かれた白化粧陶器の一種で、韓国でいう粉青沙器に属します。鉄絵は、朝鮮半島の技法を基に16世紀末頃から、唐津や美濃の焼物に装飾の下絵付けとして用いられました。唐津の絵唐津、美濃の絵志野や絵織部、絵瀬戸等として残っています。