黄瀬戸五寸皿

<真鱈の白子>

富山湾に雪が降ると、真鱈が旨くなります。真鱈は、炊き合わせ、鱈ちり、昆布締めと料理も多岐にわたります。寒くなると特に濃厚な味わいになるのが白子で、雲子とも呼ばれています。旨い出汁に素早く潜らせ、冬野菜と一緒に食します。生でポン酢で召し上がるのもお勧めです。

 季節のうつわは「黄瀬戸五寸皿」で、綾目手(油揚手)の小ぶりの大きさです。

黄瀬戸は、桃山時代に美濃窯で焼かれた黄色の焼物で、装飾として胆礬や鉄彩といった加飾の技法が加えられています。胆礬が表裏に現れるものを抜け胆礬と言い高く評価されています。器の表面は、失透性の釉調である油揚肌が特徴です。