金盞香(きんせんかさく)

<雲に包まれる黒部峡谷>

11月17日から七十二侯は、「金盞香(きんせんかさく)」で二十四節気「立冬」の末侯になります。金盞香が咲き始める頃という意味です。金盞香とは水仙のことで、別名「雪中花」と呼ばれています。

五弁の花びらの真ん中にある副花冠が、金色の盃を表す「金盞(きんせん)」に似ているところから、金盞香と命名されました。水仙の花が咲くと、上品な香りが漂い始めあたりの空気を清浄にしてくれます。

宇奈月温泉では、冷たい時雨が降ったりやんだり繰り返しながら、一雨ごとに冬へと近づいていきます。雨上がりに発生する雲が山を覆い、その切れ間から深紅に染まった木々が現れてきます。天候が回復に向かうと、雲が山の斜面を這い上がり稜線へと続きます。故に雨上がりの黒部の峡谷は、錦秋の深まりを一段と幻想的に見せます。北から冷気がやってくると山の稜線が雪化粧して、いよいよ黒部の三段染めが始まります。