蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)

<澤クヮルテット・結成30周年記念コンサート>

9月28日から七十二侯は「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」で二十四節気「秋分」の次侯にあたる。すだく虫たちが土の中にもぐり始める頃という意味。虫たちの冬支度である。秋分の日を境に日は弱く短くなる。

半年前の七十二侯は「蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)」で、冬眠していた生き物が春の日差しの元に出てくる頃という意味。蟄虫(ちっちゅう)とは地中にこもって越冬する虫のことである。

宇奈月国際会館セレネ大ホールでは、バイオリニストで東京芸術大学の澤和樹学長率いる弦楽四重奏団「澤カルテット」の結成30周年記念演奏会が26日行われた。メンバーは第2バイオリン・大関博明さん、ビオラ・市坪俊彦さん、チェロ・林俊昭さん。30年メンバーの交代はなし。息の合った演奏で、一際、澤学長のバイオリンの音色には魅了される。この演奏会は、昨年の七夕コンサート以来である。昨年は奥様の蓼沼恵美子さんのピアノも加わった。レンガ積みのセレネホールはクヮルテットにふさわしい空間を創出してくれる。まさに至福の時である。