草露白(くさつゆ しろし)

<萌黄色の最も美しい季節をとらえた院展出品作品>

9月8日から二十四節気は「白露」となる。朝晩の気温差が大きくなると露が降りるようになる。暦便覧には「陰気ようやく重なり露凝って白し」と。夏の気配を残しつつも朝夕は涼しくなり、草花に朝露がつくようになるという意味。

七十二侯は「草露白(くさのつゆ しろし)」で、「白露」の初侯。草に降りた露が白く光って見える頃という意味。早朝に僧ヶ岳の登山道を行くと、草露に足下が濡れる。白露に濡れた紅紫色の秋桐や釣舟草が心に残る。

黒部峡谷・セレネ美術館では、10月14日まで令和記念特別展として田渕俊夫画伯の至極の日本画展を開催している。黒部川扇状地をとらえた屏風作品「大地」は、1988年の院展の出品作。

残雪が未だ多い後立山連峰。新緑の美しい山の端。田圃に水が張られた田植え時期。5月末の黒部平野の風景である。黒部の生命の息吹が最も感じられる季節に、ヘリコプターを使って扇状地を取材した作品。黒部の水をテーマに創作された田渕作品の数々。芸術の秋にふさわしい展覧会である。

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