雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)

<大きな門松>

1月1日から七十二侯は「雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)」で、二十四節気「冬至」の末侯となります。降り積もった雪の下で麦が芽を出し始める頃という意味です。

正月は、歳神をお迎えしてもてなし、お見送りする行事でもあります。門松は、歳神様が降りてくる際の目印となるので、太くて長い竹と大松で大きく飾り付けをします。祀る期間は「松の内」で1月1日から1月7日までとなります。

宇奈月温泉では初詣は、地元の宇奈月神社でおこないます。延楽から徒歩で6分、セレネ美術館の隣に位置します。昭和2年の創建で、地元の有志と黒部川電源開発を手がけていた日本電力株式会社(大正8年大阪で創業)の支援によって建立されました。ご祭神は、天照大神、大山祇神、大山久比神です。山の開発には大山祇神は欠かせません。手水鉢は、黒部川支流の尾の沼谷で産出した緑色の巨岩をくり貫いたものです。そこに注がれる水は黒部の名水で、まことに甘露です。

延楽美術館・アートサロン清渓がオープンしました。1月1日~1月4日までバイオリン二重奏が演奏されます。夜は名画をバックに、朝は黒部の自然をバックに演奏します。延楽美術館では「川合玉堂と児玉希望展」と「永楽妙全のうつわ展」を開催しています。

本年、宇奈月温泉は開湯100周年を迎えます。大正12年に黒薙温泉から宇奈月の地に赤松をくりぬいた木管で引湯されました。この事業の指揮を執ったのが日本電力の山田胖でした。4月から1年間、様々な百周年事業が展開されます。