色絵祥瑞輪花皿

<のど黒・煮付>

富山湾は、蟹漁の最盛期を迎えています。厳しい寒さが続く中、春の気配がかすかにあらわれるのど黒は、脂がのって旨味が増します。お造りや焼き物、シャブシャブも絶品ですが、甘く焚き上げた煮付けもお勧めです。

季節のうつわは「色絵祥瑞輪花皿」です。三浦竹泉の作で、色絵祥瑞で祥瑞赤絵とも言います。

色絵祥瑞は、南京赤絵の一様式で、中国明時代末期の崇禎年間頃に景徳鎮の民窯で、日本の茶人の注文によって焼かれた磁器です。主に皿、鉢が中心をなし懐石道具として珍重されました。この作品は、皿の見込みに兎や鳥を丸紋に納め、余白には祥瑞ならではの幾何学模様を大胆に区割りして緻密に描き込んであります。皿の縁を輪花形に作り、口紅と呼ばれる縁銹を施してあります。