銀彩波絵小判形向付


<のど黒のお造り>

延楽・のど黒会席の中の一皿は、割鮮(お造り)です。甘みのある脂がのって割鮮としては最高の食材で、少し炙りが入っています。富山湾から能登半島にかけてはのど黒のいい漁場となります。のど黒は焼き物、煮物、しゃぶしゃぶなどの多彩な料理があります。割鮮(お造り)に使うのど黒は、鮮度が重要です。

季節のうつわは「銀彩波絵小判形向付」です。夏に相応しい波絵をモチーフにした器です。

輪島塗・盛器黒へぎ目 花火絵杉蓋

<匠膳の前菜>

彩りも美しい、匠膳の前菜で、富山の旬の旨物が盛り込んであります。盛器の蓋は、杉の正目板で、夏の風物詩の花火が描いてあり目でも季節感が味わえます。 図案は月替わりで、季節の花鳥や風物詩を題材にしています。

季節のうつわは「輪島塗・盛器黒へぎ目、花火絵杉蓋」です。盛器のへぎ目が漆によって柔らかく表現され、料理が美しく映えます。

宇奈月温泉では毎年8月18日に花火大会が行われます。今年は3年ぶりの大会で、しかも来年が宇奈月温泉開湯100周年で、それに繋がるように打ち上げ地点を2箇所増やして合計3箇所から打ち上げます。例年にない迫力で行います。

染付桃文小鉢

<白海老昆布締め>

雅膳の強肴は、白海老の昆布締めです。富山県は、昆布の消費量が日本一で、家庭料理でもよく使う食材で常に身近にあります。北海道の昆布漁場の開拓には、多くの富山県人が携わっていました。かつては北前船で富山の米を北海道に運び、帰りの便で昆布などの海産物を積み荷としました。故に、富山では昆布を使った食文化が育まれてきました。

季節のうつわは「染付桃文小鉢」です。

桃は古くから邪気を祓う力を持つ霊木として、実は不老不死の食べ物として、大切に栽培されてきました。中国思想で考えると桃文は、吉祥文となります。

白金流星絵七寸皿

<夏の星座をイメージ>

お盆前には、流星群がよく見られます。北の方向から流れる星は一瞬に消え、次から次と連続で見られます。夏の大三角形がよく観察できる日は、満天の星も鑑賞できます。

雅膳の一皿は、「白金流星絵七寸皿」です。夏の夜空を美しく模った、美しい器です。

仁清色絵朝顔向付

<夏野菜の彩>

宇奈月温泉下流域の黒部川扇状地は、名水湧水群で知られています。 名水が育んだシャキシャキの夏野菜は、暑気を取り払ってくれます。

 季節の 器は、「仁清色絵朝顔向付」です。 仁清写しの陶器は、優美な色絵で料理を引き立ててくれます。

硝子青縞平向付

<吹きガラスの皿>

会席料理の途中で、酢の物で少し落ち着くのもいいものです。これから出てくる料理への期待を込めて、今までの味を調えます。雅膳の一皿は、「水蛸の湯引き」です。

季節のうつわは、「硝子青縞平向付」で、吹きガラスで極限まで薄く仕上げてあります。器の効果で涼やかな雰囲気になります。

浅葱交趾渕銀箔長角皿

<夏色の器>

立秋に入っても暑が続いています。真鯛の薄造りを柑橘の香りと酸味で爽やかにいただきます。川風に乗って河鹿の鳴き声が聞こえてきます。蝉しぐれも幾分かは和らいできました。

季節のうつわは「浅葱交趾渕銀箔長角皿」で、トルコブルーの器です。浅葱色とは、蓼藍で染めた明るい青緑色のことで、古くから伝わる日本の伝統色です。浅葱と付く様々な派生色があります。水浅葱、花浅葱、錆浅葱、鴇浅葱、薄浅葱等で、和の色は実に豊富です。銀箔から波がしらをイメージできます。

銀彩波絵帆掛舟形向付

<帆掛け舟をかたどった向付>

魚津港では大形の富山海老が水揚げされています。富山海老は紅白の縞模様がある深海性のエビです。孵化して2~3歳が雄で4歳以降は雌になり、沢山の卵を腹肢で抱え込みます。産卵期は3~5月で、赤い体に色鮮やかなコバルトブルーの卵は美しく映えます。漁は小型底引き網やかご縄で行われます。

雅膳の一皿で富山海老と赤いかの強肴です。延楽特製の煎り酒でお召し上がりください。季節のうつわは「銀彩波絵帆掛舟形向付」で、波はシンプルに銀彩で描いています。

渕金十二曲硝子向付

<延楽・雅の膳の冷物>

匠膳の一皿、車海老と翡翠茄子です。富山湾の夏の味覚の一つとして車海老があります。旬の車海老と黒部の名水が育んだ長茄子を合わせます。茄子をゼラチンで固めると翡翠のような模様と色合いになります。彩に夏野菜を使い旨みのある出汁で合わせます。

季節の器は、「渕金十二曲硝子向付」です。

染付木ノ葉形平皿

<富山湾の岩牡蠣>

雅膳の強肴は、富山湾の夏の旬「岩牡蠣」です。富山湾には、ミネラルを多く含んだ雪解け水が急流河川によって注がれます。河口の沖合ではその伏流水が湧き出し海水温下げて、岩牡蠣の産卵を遅らせます。9月に産卵期に入るので8月の岩牡蛎は、グリコーゲンやミネラルをたっぷりと蓄えて、クリーミーな味になります。特性のタレで味わってください。

季節のうつわは「染付木ノ葉形平皿」で、染付の色合いが岩牡蠣に合います。