富山湾の底物の真鯛が美味しくなります。器を変えると料理の表情も変わります。雅膳の強肴は、真鯛の昆布締めです。富山県は昆布の消費量は日本一で、様々な料理に使用します。新鮮な魚を昆布で〆る事は、一般家庭で普通に行われていました。
季節のうつわは「染付葡萄文皿」です。葡萄文は葡萄の実や葉、蔓を意匠化したもので古くは奈良時代に登場します。実が多いことから多産の象徴とされ、吉祥文として好まれました。近世の葡萄文には栗鼠を加えて描かれることが多くなります。
陶磁器においては、鼠志野や志野織部に葡萄文が見られ、伊万里焼にも葡萄文や葡萄栗鼠文が多く見られます。柿右衛門様式の色絵にも葡萄栗鼠文が見られます。実りの秋は、器も多彩です。
2024年9月
姫紫蘇(ヒメジソ) シソ科
姫紫蘇(ヒメジソ)は、宇奈月の山道の縁に生える、シソ科の一年草です。
茎はシソ科の特有の四稜があり、節に白毛があります。葉は柄を持ち対生し、菱形状卵型で、縁に粗い鋸歯があります。
枝先に白色の小さな唇形花を多数穂状につけます。目立たない小さな花です。