6月5日から二十四節気は「芒種(ぼうしゅ)」となります。「芒」とは、稲や麦などのイネ科植物の小穂を構成する頴(えい)の先端にある針状の突起のことです。芒種とは、芒を持つ植物の種を蒔く時期と言う意味です。
七十二侯は「螳螂生(かまきりしょうず)」で、二十四節気「芒種」の初侯となります。蟷螂は、秋に粘液を泡立てて作る卵鞘の中に多数の卵を産み付けます。その気泡に包まれた卵鞘の中の卵が孵化して幼虫になる頃です。梅の実が黄色く熟す頃でもあり、いよいよ梅雨入りとなります。旧暦では5月にあたり「五月雨(さみだれ)」は、本来梅雨を指していました。「五月晴れ」も同様、梅雨の晴れ間を指す言葉でした。
黒部峡谷の木々の葉は雨に濡れ、緑が一段と美しく輝きを増します。新緑の峡谷を探勝するには、いい季節となります。