大蟹蝙蝠(オオカニコウモリ) キク科

<和名の由来は葉の形から>

大蟹蝙蝠(オオカニコウモリ)は、宇奈月の山地のやや湿り気のある落葉樹林の林床、林縁に自生するキク科の多年草です。

茎は紫色になり、稲妻形に屈折しているものが多く、花期は8月から10月で地味で目立たない花です。茎頂にやや散房状に白色の細長い花頭をつけます。

コウモリソウの仲間で、葉の形が蟹の甲羅に似ているので蟹蝙蝠と呼ばれています。大蟹蝙蝠は蟹蝙蝠より葉が大きくて厚味があり、長い葉柄を持って茎に互生しています。蟹蝙蝠は花のつき方が下向きに対し、大蟹蝙蝠は上向きが多いようです。 

山野草の和名は、葉の形に由来するものが数多くあります。

姫紫蘇(ヒメジソ) シソ科

<小さくて目立たない花です>

姫紫蘇(ヒメジソ)は、宇奈月の山道の縁に生える、シソ科の一年草です。

茎はシソ科の特有の四稜があり、節に白毛があります。葉は柄を持ち対生し、菱形状卵型で、縁に粗い鋸歯があります。

枝先に白色の小さな唇形花を多数穂状につけます。目立たない小さな花です。

犬香薷(イヌコウジュ) シソ科

<山道の縁にひっそり咲く犬香薷>

犬香薷(イヌコウジュ)は、宇奈月の山野の日当たりのよい草地に生えるシソ科の一年草です。

茎は、シソ科の特有の方形で、直立して分岐し細毛があります。葉は、長楕円形で縁には鋸歯があります。茎頂に花穂を出し、淡紫色で小形の唇形花をたくさん総状につけます。

秋の野山には、人目に付かない小さな花が多く見られます。

薙刀香薷(ナギナタコウジュ) シソ科

<香りの強い薙刀香薷>

薙刀香薷(ナギナタコウジュ)は、宇奈月の山地の林縁や道端の草地に生える、シソ科の一年草です。

茎はシソ科特有の方形で直立し、分岐が旺盛でまばらに軟毛があります。 秋風が吹くと茎や枝の先に偏側性の薄紫の花穂をつけます。 花穂は薙刀状に少し曲がっています。

 和名はこの形に由来します。 花穂に触れるとに香気があり、全草を乾燥させて煎じると利尿、解熱に効き目があるといわれています。

天人草(テンニンソウ) シソ科

<大形なので目立ちます>

天人草(テンニンソウ)は、宇奈月の山中の木陰に群生する、シソ科の大形の多年草です。

茎は直立して50cmから100cmぐらいになり、葉は長楕円形で対生し、鋸歯縁で両端は尖っています。花は、淡黄色で茎頂に細長い花穂をつくって、密につきます。4本のおしべと1本のめしべは、花柱とともに長く花外に付き出でています。

白鬚草(シラヒゲソウ) ユキノシタ科

<レースで作られたような花を咲かせる白髭草>

白髭草(シラヒゲソウ)は、宇奈月の山地の湿った陰地に自生するユキノシタ科の多年草です。今年も限られた場所にひっそりと咲いています。かつては林縁でよく見かけましたが、最近は絶滅に近い状況です。

葉は、やや丸いハート型で茎を抱くようについています。茎は分岐することなく直立で、茎頂に白い花を1個つけます。和名は、白い5個の花弁の縁が、糸状に細裂している形状を白髭に見立て、白髭草と名付けられました。

可憐でレースのように織り込まれた複雑な白い花。その自然の造形美に魅了されます。