令和記念特別展「田渕俊夫・至極の日本画」

<叢叢賛歌(再興第70回院展)>
令和記念特別展「田渕俊夫 至極の日本画」より

黒部峡谷・セレネ美術館では、令和特別記念展として、至極の日本画・田渕俊夫展が開催されている。その出品作品の中に「叢叢賛歌(再興第70回院展)」という名作がある。長久手時代の作品である。様々な雑草の生きる姿を通して、生命の賛歌を描く。そして季節などは一切無視して、自由自在に田渕画伯の草むらを作り上げる。二十四節気が、すべて包み込まれた世界のようである。

第9回シアターオリンピクス始まる

<羯諦羯諦の一場面>
画像:北日本新聞WEBより

8月23日、国際的な舞台芸術の祭典「第9回シアターオリンピクス」が開幕し、南砺市利賀村と宇奈月国際会館セレネでオ-プニング公演が行われた。主催者は、劇団「SCOT」の主宰者で演出家の鈴木忠志さん。利賀村に拠点を構えてから43年目。今回は、利賀村6会場の他に新たに黒部市のYKKゲストハウスに設けられた「前沢野外ステージ」と宇奈月国際会館「セレネ」が加わり、8会場で上演される。

宇奈月国際会館「セレネ」で行われた「羯諦羯諦(ぎゃていやてい)」は、真言声明の会の僧侶6人が唱える澄み切った声明と、打楽器奏者の高田みどりさんが奏でる銅鑼、太鼓、マリンバなどの音色が神秘な世界を作り出す。会場は般若心経の世界に包まれた。

赤色が美しいミヤマアカネ(深山茜)

ミヤマアカネ(深山茜)は、宇奈月の亜高山から低山地にかけて広く分布する赤とんぼです。翅(ハネ)に褐色の帯を持ち、独特のピンクの縁紋が特徴です。

雄は秋が深まるにつれて全身が美しく赤化し、縁紋も赤化します。雌は橙色が濃くなる程度で、あまり目立ちません。最近はアキアカネよりは見かけなくなったので数が減っているように思えます。

延楽ウォーク(室堂平散策コース)

室堂は、標高2450mで立山黒部アルペンルートの最高所です。室堂ターミナル周辺は室堂平らと呼ばれ立山三山や剱岳、奥大日岳、大日岳等の名峰を望むことができます。

今は、コバイケソウ、シナノキンバイ、チングルマ、イワショウブ、ミヤマキンポウゲ、ウサギギク、キジムシロなどの高山植物が咲き誇っています。

みくりが池周辺を散策する比較的平坦なコース(約1時間)、室堂展望台コース(片道1時間)、立山山頂コース(片道2時間)などがあります。

澤カルテット・七夕コンサート

<聴衆を魅了する「澤カルテット」>

7月7日から二十四節気は「小暑」。例年この時期は、長く続いた梅雨が終わりを告げ夏本番となる頃である。日本列島に梅雨前線の停滞が続き、残念ながら天の川が見られません。

今年の七夕は、東京芸術大学学長の澤和樹さん率いる弦楽四重奏団「澤クワルテット&蓼沼恵美子」七夕コンサートが宇奈月国際会館セレネで開催されます。結成30年を迎えてますます円熟味が溢れています。

第一部はモーツァルトの弦楽四重奏曲17番「狩」とべートーベンの弦楽四重奏曲第4番。第2部はシューマンのピアノ五重奏曲変ホ長調を演奏。第一ヴァイオリンは澤和樹、ヴィオラは市坪俊彦、第二ヴァイオリンは大関博明、チェロは林俊明、ピアノは蓼沼恵美子さんです。レンガ積みのセレネホールは、室内楽の演奏会にあっています。

ホタル観賞ができる宇奈月公園

延楽から徒歩3分で行ける宇奈月公園では、今蛍が飛び交っています。午後8時から9時ごろが見頃で、今月末ぐらいまで観賞できます。

宇奈月公園には昭和天皇の歌碑や与謝野鉄幹、晶子夫妻の歌碑、宮柊二の歌碑があります。園内には名水が流れる小川や池があり、クガイソウ、ギボウシ、ホタルブクロ等の山野草を愛でることができます。

延楽ウォーク(尾の沼コース)

延楽ウォクーの「尾の沼コース」は、やまびこ鉄橋を渡り黒部の心地よい川風を受けながらの片道1時間30分コースです。

途中、宇奈月ダムを横目に見ながら赤い鮮やかな湖面橋を渡り、宇奈月温泉木管事件の現場を見ながら新緑の木々と、落葉高木の甘い花の香りを嗅ぎながら山野草を愛でる。

終点の尾の沼の上流には未だ分厚い雪渓に覆われ、冷たい川風と雪解けで水かさを増した激流を眺める。湖越しに、未だ雪を頂いた黒部の山々を眺めながら尾の沼の露天風呂に浸かるのもお勧めです。

延楽ウォーク(黒部川扇状地)

本日の延楽ウォークは、「黒部川扇状地の春を見つける」というテーマで歩きました。黒部川扇状地の扇頂である愛本から黒部川の右岸、左岸を歩くコースです。

田んぼには水が張られ、後立山連峰の雪を頂いた峰々が水面に映り込んでいます。

新緑の黒部峡谷を行く(出六峰)

日本一深いV字峽を縫うように走る黒部峡谷鉄道。今年は、4月20日に猫又まで運行開始されました。

5月1日から鐘釣まで、5月3日からは全線開通の予定となっています。黒部峡谷は残雪をまとった黒部の山々に柔らかな新緑が美しく映える頃となりました。

出平ダムには雪解け水が満々と堪水され、紺碧に染まった湖面には複雑な稜線が映りこみます。その稜線は六つの峰のようにそびえ立っているので出六峰と呼ばれています。毎年の雪崩で削られてできたそれぞれの谷は、大雨が降ると滝に変わります。

日本画壇の手塚雄二氏は、この静寂な地を「星宿出六峰」として屏風で発表されました。出平駅は、猫又の手前の駅でその周辺は落葉樹が自然に近い形で植樹され、緑豊かな森となっています。萌黄色の葉が広がりつつある木間から湖面が神秘的に見えます。

黒部峡谷鉄道・全線開通

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黒部峡谷鉄道は5月1日、宇奈月から欅平(20.1Km)まで全線開通しました。

鶯が鳴き交う黒部の谷。トロッコ電車が深い谷を縫うように走っています。眼前に雪を纏った黒部の山々と、萌黄色に輝く新緑の峡谷、眼下に笹色を呈した薄濁りの黒部の流れを眺めながら黒部の探勝。

今年は、例年になく積雪が少ないので、早々と木々の花を楽しむことができます。