七竈(ナナカマド) バラ科

<黒部峡谷の新緑を飾るナナカマド>

七竃(ナナカマド)は、宇奈月の亜高山帯に自生する、バラ科の落葉小高木です。黒部峡谷・欅平周辺や、僧ケ岳登山道沿いなどに見られます。

葉は、奇数羽状複葉で互生し、小葉は5~7対の披針形で鋭い鋸歯があります。初夏には新しい枝の先に大きな複散房花序をつけ、花は5弁の白い花で、朝もやの中で際立っています。秋には葉が真っ赤に紅葉し、葉が落ちた後の赤い実はルビーのように美しく輝きます。

材は堅く、七回竃に入れても燃え切らないところから、あるいは炭を作る竃で、7日間も焼かなければならないという事が和名の由来となっています。神社では燃えにくいところから、落雷除けの神木として植えられました。

宇奈月温泉では、街路樹として園芸品種の物が植えられています。秋には実を啄みに、鳥たちがやってきます。