二十四節気「寒露」に入ると、のど黒は脂がのります。のど黒は、アカムツのことで地元では魚神(ギョシン)と呼び、魚の神と書きます。その上質の脂は、お造り、焼き物、煮物の旨みを引き立たせます。
のど黒の焼物は、酒、味醂、醤油を合わせた若狭地をかけながら、丁寧に焼き上げます。「のど黒会席」の一皿です。その他のお勧めは、のど黒のシャブシャブです。脂ののった切り身をサーットお湯にくぐらせ、ポン酢又は特別な出汁でいただきます。まさに魚の神の所以です。
季節のうつわは「平皿・染付雲鶴吉祥文様」で染付の美しい器です。貴賓ある染付は永楽妙全の得意としているところです。雲鶴文は、流れる雲の中を飛翔する鶴を表した文様です。平安時代より宮中の衣装類などに用いられた格調高い古典模様で、器にも使わるようになりました。