草牡丹(クサボタン) キンポウゲ科

<独特な淡紫色の鐘状の花>

草牡丹(クサボタン)は、宇奈月の山地に自生するキンポウゲ科の多年草で、基部が木質化し茎の高さは1mにもなります。

茎頂及び上部葉腋に集散花序がつき、全体が円錐状になります。花は淡紫色で開くと鐘状で先は丸まります。雌雄異株で雌花は雄花より小さく、花が終わり種子をつけるようになると、花全体が白髪のようになります。

 和名は、牡丹とよく似た葉であることに由来します。

高麗青磁菊形向付

<紅津和井蟹と水菜のおひたし>

富山湾に秋の訪れを告げる紅津和井蟹漁が9月1日に解禁となりました。地元ではアカガニと呼ばれ翌年6月30日まで漁が続きます。生息地は、ズワイガニより深い水深500mから2400mまでの領域です。富山湾では水深1000mの海底が魚場となり、円錐台形の蟹籠を沈めて漁をします。

雅膳の一皿は、紅津和井蟹と菊菜、水菜のおひたしです。紅津合蟹の他に富山湾で獲れる毛蟹等も使う場合があります。地元の生地港、魚津港の船が漁に出るのが9月の中旬位になりそうです。

季節のうつわは「高麗青磁菊形向付」で菊形の器です。高麗青磁は、朝鮮半島の高麗時代(918年~1391年)に製作された青磁釉を施した陶磁器です。高麗独特の象嵌青磁や辰砂文様等の青磁も作られるようになりましたが、李朝時代に入ると粉青沙器が主流となります。20世紀になり、失われていた高麗時代の製法が復活し、高麗青磁が蘇ります。