12月22日から二十四節気は「冬至」に入り、1年で最も昼が短い日です。「冬至、冬なか冬初め」といわれるように二十四節気では冬の真ん中、真冬の始まりとなります。この日を境に太陽が復活を始めます。故に冬至を「一陽来復」と言い、物事が良い方向に向かうとされます。
七十二侯は、「乃東生(なつかれくさしょうず)」で、二十四節気「冬至」の初侯となります。乃東(なつかれくさ)は、冬に芽を出して夏に枯れる夏枯草(かごそう)のことで、この芽がでる頃という意味です。
夏枯草(かごそう)とは靫草(うつぼぐさ)のことで、宇奈月の山野に自生するシソ科の多年草です。花は、紫色で直立した茎の先端の密な円柱状の花穂につきます。この枯れた花穂が夏枯草で、古くから漢方薬として用いられています。冬至の初侯「乃東生(なつかれくさしょうず)」は、夏至の初侯「乃東枯(なつかれくさかるる)」と対になっています。雪が積もった大地では、乃東(なつかれくさ)が芽を出そうとしています。