
白糸草は、宇奈月の山地の木陰や渓流沿いの岩場などに生えるユリ科の多年草です。
倒披針形の根出葉をロゼット状に叢生します。
20cmから50cmに伸びた花径には線状披針形の小葉を多くつけ、上部は穂状花序となり、多くの白色小花が芳香を漂わせて清らかに美しく咲かせます。
花穂全体に、白い糸状の花被がまっすぐ伸びているの様子から、和名がつけられました。別名、雪の筆とも呼ばれています。
美しい純白に清楚さが感じられます。
白糸草は、宇奈月の山地の木陰や渓流沿いの岩場などに生えるユリ科の多年草です。
倒披針形の根出葉をロゼット状に叢生します。
20cmから50cmに伸びた花径には線状披針形の小葉を多くつけ、上部は穂状花序となり、多くの白色小花が芳香を漂わせて清らかに美しく咲かせます。
花穂全体に、白い糸状の花被がまっすぐ伸びているの様子から、和名がつけられました。別名、雪の筆とも呼ばれています。
美しい純白に清楚さが感じられます。
6月5日から二十四節気は「芒種(ぼうしゅ)」となります。
「芒」とは、稲や麦などのイネ科植物の小穂を構成する頴(えい)の先端にある針状の突起のことです。芒種とは、芒を持つ植物の種を蒔く時期と言う意味です。
七十二侯は「螳螂生(かまきりしょうず)」で、二十四節気「芒種」の初侯となります。
蟷螂は、秋に粘液を泡立てて作る卵鞘の中に多数の卵を産み付けます。
その気泡に包まれた卵鞘の中の卵が孵化して幼虫になる頃です。
梅の実が黄色く熟す頃でもあり、いよいよ梅雨入りとなります。
旧暦では5月にあたり「五月雨(さみだれ)」は、本来梅雨を指していました。
「五月晴れ」も同様、梅雨の晴れ間を指す言葉でした。
黒部峡谷の木々の葉は雨に濡れ、緑が一段と美しく輝きを増します。
新緑の峡谷を探勝するには、いい季節となります。
田虫葉(タムシバ)は、宇奈月の高い山に生えるモクレン科の落葉小高木です。
春山の僧ケ岳登山道の標高1200m地点で、よく見かけます。
その純白の花は、残雪を纏った黒部の山々と青い空によく映え、まさに北国の春です。
日本海側に多く分布します。
葉は広披針形で薄い用紙質となり、下面は紛白色です。
噛むと甘く芳香があるところが和名の由来となっています。
コブシの近縁で、葉よりも早く花が咲きます。
虫狩(ムシカリ)は、宇奈月温泉の落葉樹林内に多く見られるスイカズラ科の落葉低木です。雨上がりの林の中で、清楚な白い花を咲かせます。
葉は大きな円心形で葉脈が深く目立ちます。短枝の枝先に、大きい装飾化のある散房花序をつけます。花序とは花をつける茎の部分の総称や花の並び方をいい、散房とは花序の上の面が平らになったものをいいます。
和名の由来は、虫食いの葉が多いところからきています。葉の形を亀の甲羅に見立て別名、大亀の木(オオカメノキ)とも言います。秋には赤い実をつけ、虫食いの照り葉とあわせてお茶会に使われます。
草苺(クサイチゴ)は、宇奈月の林道沿いに生える、バラ科の落葉小木です。
地下茎は横に這い、至る所で地上に新苗を伸ばします。茎は堅く赤褐色で全体に棘があります。短い枝の先に上向きに開き、くっきりとした白色の5弁花をつけます。
画像は珍しい6弁花です。
葉は、互生し奇数羽状複葉で、花枝には3個の小葉がつき、頂小葉は卵形で縁には細かい重鋸があり、葉の裏面には小さな棘が無数にあります。
富山県朝日町の泊漁港の沖合に深さ400mの岩礁域があります。
そこに生息する巨大魚が石投(イシナギ)で、地元ではオイボと呼んでいます。
5~6月の産卵期には水深150m位のところまで移動します。
この時を逃さず一本釣りで、つり上げます。
皮や卵巣には、ゼラチンが多く含くまれているので、涼やかで美しい煮凝りにします。
季節のうつわは「染付波絵舟形小向」です。
呉須の波絵で季節を味わえます。
裏白瓔珞(ウラジロヨウラク)は、宇奈月の亜高山帯に分布するツツジ科の落葉樹です。黒部峡谷の欅平周辺によく自生します。
樹高は1m内外で、枝は細く輪状に出ます。葉は倒卵形で、枝先に集まって互生します。葉の下面は白色を帯びていることと、枝先に5~10個の筒状鐘形の花冠が、美しい紅紫色のグラデーションになり、ぶら下げっている様が和名の由来となっています。
瓔珞とは寺院内外の飾りや、仏像の飾りに用いる荘厳な輝きの装飾品です。ウラジロヨウラクにも特別な美しさがあります。
滞在料理の煮物としてよく使うのは、柳鉢目(ヤナギバチメ)です。
富山湾の柳鉢目漁も終盤になると大物が水揚げされます。
大物を吟味して炊合わせにします。
季節のうつわは「仁清色絵藤絵六寸皿」です。
山を彩る藤の花が散ると、二十四節気の芒種に入ります。
梅の実が色づき熟すると、いよいよ梅雨入りとなります。
大大根草(オオダイコンソウ)は、宇奈月の山の木陰や山道沿いに生えるバラ科の多年草です。
冬期間、根出葉がロゼット状に地表に広がり、大根の葉の形に似るところから和名が来ています。 大根はアブラナ科で、バラ科の大大根草とは種類が違います。
葉は羽状複葉で頂小葉は細長く先は尖っています。 茎はまばらに分岐して枝先に五角錐の蕾を1個つけ、上部から順次黄色に開花します。
5個の萼裂片は花時には反曲し、5枚の花弁はほぼ円形で雄蕊雌蕊ともに多数あります。
白色花の岡虎の尾や蛍袋と合わせます。
座禅草(ザゼンソウ)は、宇奈月の深山の湿地に生えるサトイモ科の大型多年草です。雪渓の消え際で平らな場所でよく見かけます。周りには、まだ雪渓が残っています。
先ず紫黒色の花が開花する際に発熱が起こり、周囲の氷雪を溶かして花序のぞかせます。開花後に葉が成長します。葉は、丸みをおびた心臓型で長さは30から40cmと大型です。葉脈は表でへこみ、裏では出ています。
花は一方が開いた仏像の背景の形をしています。このような形は仏焔苞とよばれ、和名は苞の形を禅僧の座禅に見立てたところからきています。
アメリカでは悪臭がするところからスカンクキャベツの呼び名があります。この悪臭は、蠅等の昆虫をおびき寄せ受粉をさせる手段だと考えられています。花の命名は国によって随分と違うようです。大変興味深い花です。