割山椒山水見込

<初代・須田菁華>

蕪は寒くなると甘みが増します。春の七草のスズナです。多くの品種があり、大きさも種類により大中小に分けられます。麹で漬け込んだかぶら寿しの美味しい時期でもあります。雅膳の一皿は、蕪と薇の麹和えです。雪国では蕪には麹が欠かせません。

季節のうつわは「割山椒山水見込」で、須田菁華の作品です。菁華は、山代温泉で明治39年(1906)に菁華窯を築き、染付、祥瑞、呉須赤絵、古赤絵、古九谷の倣古作品を得意としました。現在は四代目です。大正4年(1915)、北大路魯山人は金沢の細野燕台のもとに寄留した時に菁華窯を訪れ、陶芸への関心を啓発されたのです。