
富山湾でホタルイカ漁が最盛期を迎えると、宇奈月の山では、雪解けの大地から山菜が顔を出します。早春の恵みです。
春野菜の焚き合わせの中にウルイ、ウド、筍等などの山菜が加わります。
春の香りをお楽しみください。
季節のうつわは「色絵桜透向付」で、江戸後期の京焼の名工である仁阿弥道八の「色絵桜樹図透鉢」の写しです。
匠に配された透かしは絶妙に満開の桜の空間を作り出します。
道八も乾山焼に倣っています。器でも桜の季節が味わえます。

富山湾でホタルイカ漁が最盛期を迎えると、宇奈月の山では、雪解けの大地から山菜が顔を出します。早春の恵みです。
春野菜の焚き合わせの中にウルイ、ウド、筍等などの山菜が加わります。
春の香りをお楽しみください。
季節のうつわは「色絵桜透向付」で、江戸後期の京焼の名工である仁阿弥道八の「色絵桜樹図透鉢」の写しです。
匠に配された透かしは絶妙に満開の桜の空間を作り出します。
道八も乾山焼に倣っています。器でも桜の季節が味わえます。

落葉樹の冬の姿は、厳寒の環境に耐えている時の姿です。冬を迎える時、一斉に葉を落とし、来るべき春に備えて瑞々しい生命の息吹を宿しています。
その象徴が冬芽です。樹木の種類により特徴が出ています。冬芽には様々な名称がつけられています。枝の先端に付いている芽は頂芽で、枝の横から出る芽が側芽です。更には葉や枝になる芽が葉芽、花の咲く芽が花芽です。冬芽の形や付き方で樹木がわかります。
檀香梅の冬芽は、魚の鱗のような芽鱗に特徴が出ています。落葉樹の中で逸早く花を咲かせます。黄色の小さな花を枝に無数に付けます。葉や枝に芳香があるので白檀(ビャクダン)の漢名の檀香が付けられています。

桜が開花すると、富山湾では白海老漁やホタルイカ漁で賑わいます。
ホタルイカは、お造りや釜揚げが最も美味しくなる頃です。
ホタルイカは可憐な生き物で、青白く発光するので見る人を魅了する。
体型が優美な流線形で、体色が透き通った薄茶色のホタルイカの造りは独特の甘みがある。ゲソだけを刺身にした「竜宮素麺」も絶品です。
スッキリとした地酒「勝駒・純米吟醸」が合います。
季節のうつわは「色絵枝垂桜蓋物」です。
蓋の部分に桜が繊細に書き込まれ、雅膳に相応しいうつわとなっています。。

鮑の美味しい季節になりました。お薦めは鮑香煎揚で、雅膳の一皿です。
柔らか煮とは一味違う旨味が味わえます。
今が旬のアスパラの素揚げを添えて、お召し上がりください。
季節のうつわは「仁清色絵雪月花七寸皿」です。
金彩で雪輪、赤絵で桜、皿全体を月に見立て雪月花を表しています。
縁に金彩の雲をかけてある、気品ある七寸皿です。

延楽の春のしつらえです。お雛様や犬筥の飾りつけや、春の花々の飾りつけが好評です。桃や桜や椿、それに加えて桜と橘の飾り玉。
ギャラリーでは堂本印象の「野桜行」や、松岡映丘画伯の春の海辺の村を描いた「東海の図」が展示してあります。
宇奈月温泉では3月25日にやっと枝垂れ梅が開花し、桜は4月中旬、花桃は4月下旬前後が見頃です。

3月26日から七十二侯は、桜始開(さくらはじめてひらく)です。
今年の開花は例年より早く地域によってはピークを過ぎているところもあるようです。
富山湾ではホタルイカ、サヨリ、アイナメ等が旬を迎えます。なかでも桜の季節は何といっても、桜鯛が美味しくなります。
雅膳の一皿は、桜鯛の炊合せです。添える新牛蒡も春の香です。
季節のうつわは「乾山写桜絵向付」です。
外側、内側の見込みは、桜が満開です。

3月25日から七十二侯は「桜始開(さくらはじめてひらく)」で、二十四節気「春分」の次侯になります。富山市の桜の名勝松川縁は、寒の戻りで開花が少し遅れています。
宇奈月温泉は、山々から吹き下ろす風はまだ肌寒く、桜の蕾はまだ堅しです。ギャラリーの日本画の展示作品の題材は桜です。
松岡映丘の「東海の図」は、彼方の海原に朝日が昇り、春霞棚引く山々と手前に松と桜の大樹を配し、波の穏やかな漁村風景を題材にした作品です。児玉希望の「芳埜」は、吉野の山々の桜を気品ある色合いで優雅に描いた大作です。
その他、東京藝術大学で松岡映丘の指導を受けた山口蓬春の「山佐久良」は春の香りを漂わせてくれます。春霞と遠山の取り合わせが美しくなる頃となります。

早春の割鮮は、細魚、アオリイカ、あら、鮪、甘えびと春の香りを伝えます。
ホタルイカは今が最も美味しい時で、染付の千筋の平皿に盛ると映えます。
季節のうつわは「染付桔梗千筋七寸皿」です。
桔梗の形を何重にも線だけで表現しています。
まさに職人技で、桔梗は秋の花ですが通年使いたくなる器です。

宇奈月温泉の早春の調べは、蛍烏賊と白海老によって運ばれます。
どちらも今が旬で生姜醤油でお召し上り下さい。
宇奈月周辺の山々では山菜の芽吹きが始まります。
合わせる地酒は、柔らかな口当たりの「満寿泉大吟醸」です。
北前船の文化が残っている富山市岩瀬、舛田酒造のお酒です。
季節のうつわは「色絵綾文皿」です。
春は爽やかな萌黄色で、須田菁華の作品です。

粋な小鉢に旬の魚を入れて楽しみます。
小鉢には染付、黄瀬戸、赤絵、金彩、志野、備前などいろいろとありますが、今回は織部を使いました。富山湾の細魚が美味しい時期となりました。
延楽特製の煎り酒で食します。合わせる酒は、林酒造の大吟醸「黒部峡」です。
季節のうつわは「織部十字形小鉢」です。
織部の小鉢も様々な形があります。