腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)

<小雨にそぼ濡れるホタルブクロ>

6月10日から七十二侯は「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」で「芒種」の次侯にあたる。草が枯れ、腐って蛍になるという意味。出典は中国古典の菜根譚や、江戸時代の歳時記である改正月令博物筌とある。

蛍は、土の中でサナギになり地上で羽化するので、昔の人は、草が朽ちて蛍になると信じていたようである。蛍の異名として「朽草(クチクサ)」とも呼ばれる。宇奈月の梅雨入りは間近だ。公園ではゲンジボタルが飛び交う頃でもある。

 宇奈月の山路の斜面では、小雨に濡れた清楚な白花の蛍袋が下向きに開花し、虫の雨宿りには格好の場所となる。宇奈月周辺では白花が多く見られるが、山を越えた信州では淡紅紫色になる。蛍袋はキキョウ化の多年草で、英語ではベルフラワー、鐘の花。形から納得できる。花の中に蛍を閉じ込めるとその灯りが外へ透けて見える。まさに火垂(ほたる)の所以である。

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