
香箱蟹(こうばこがに)は、富山湾で獲れる雌の津合蟹(ずわいがに)です。茶色のつぶつぶの卵は外子で、味噌の部分のオレンジ色の内子は、濃厚な味で格別の旨みがあります。漁期は1月10日までの短期間です。
季節のうつわは「楽双鶴平向付」です。内子、外子の紅色が映える器で、お祝膳の席にも使われます。
香箱蟹(こうばこがに)は、富山湾で獲れる雌の津合蟹(ずわいがに)です。茶色のつぶつぶの卵は外子で、味噌の部分のオレンジ色の内子は、濃厚な味で格別の旨みがあります。漁期は1月10日までの短期間です。
季節のうつわは「楽双鶴平向付」です。内子、外子の紅色が映える器で、お祝膳の席にも使われます。
黒部沖合では、1本釣りで底物の真鯛、のど黒、鬼鮋(オニカサゴ)などが釣れます。真鯛は、漁獲量の80%は定置網、残りは刺網や底引網で獲られます。真鯛の美味しい時期の到来です。会席の揚げ物は真鯛の香煎揚げです。
季節のうつわは「渕色絵線輪花」です。複数の色彩を使った線輪花です。
富山湾に冷たい北風が吹くようになると、真鱈が美味しくなります。新鮮な白子はポン酢で食すと格別な旨味があります。雲のように見えるので雲子と呼んでいます。身は昆布で〆て真子をまぶします。鱈の子付として地元では食されています。
季節の器は、「灰釉割山椒向付」です。灰釉(かいゆう)は植物の灰を加えた釉です。植物の灰にはアルカリ金属が含まれ、これが高温になると素地の中の長石を溶かしてガラス化します。色は黄緑色や白濁色になります。
秋の雅膳の焼き物は、目鯛の西京焼きです。焼舞茸と唐墨を添えてあります。秋の深まりを味わってください。黒部の山々は極彩色に染まりました。
季節のうつわは「色絵龍田川八寸皿」です。器でも秋の深まりを味わえます。
津合蟹(ズワイガニ)漁は、11月7日から解禁となりました。今年も延楽の活蟹料理を求めて、全国から沢山のお客様がお越しになります。 活蟹会席の吸物は蟹真丈です。極上の出汁と蟹の旨味を味わう至福の一時です。
季節の器は、「寒椿蒔絵吸物椀」で、寒椿をあしらったお椀です。初雪に寒椿が合います。雪化粧した枝の間から赤色の花があらわれます。
黒部峡谷は錦繍に輝くようになりました。延楽の対岸の稜線に7日未明、今年初めての雪化粧です。いよいよ黒部の三段染めがご覧いただけます。富山湾では秋魳(アキカマス)が水揚げされています。秋魳の磯部揚げです。
季節のうつわは、三代目澤村陶哉の「着彩柿葉皿」です。紅葉の季節に相応しい色鮮やかな器です。葉表は濃淡を生かした鮮やかな赤絵に緑釉が載せられ、葉脈もはっきりと彫り込んであります。
津合蟹(ズワイガニ)漁は、11月6日から解禁となりました。今年も活蟹料理を求めて、全国から沢山のお客様がお越しになります。蟹を最もおいしく召し上がっていただくために、調理方法を長年研究してまいりました。
料理内容は、先ずは季節の前菜で始まり、時を見計らって特製出汁の吸い物で箸休め。次の料理は蟹の洗いです。透き通るような活蟹の身を、氷水にさらした蟹の洗い。とろけるような食感の中に濃い甘みが口いっぱいに広がります。
蟹味噌を甲羅焼きで召し上がっていただいてから、焼蟹の始まりです。板前がお客様の目の前で焼き上げます。焼き加減は、中身はあくまでジューシーになるように。続いて特製だしを張った蟹すき。その後はお肉を少し。ブランド牛として評判の氷見牛石焼です。そしてこの後もお料理が続きます。
黒部の山々が、うっすらと雪化粧をすると富山湾の津合蟹漁が最盛期を迎えます。
秋から冬にかけて旬となる目鯛は、脂が程よく乗って美味しくなります。伝統の西京漬は、焼き物として格別の味わいがあります。のど黒も脂がのり美味しくなります。
季節のうつわは「呉須赤絵福字皿」です。花の芯に金彩が使われているので、華やかで優しさがあります。永楽妙全の作品です。
秋の深まりと共に、キノコや根菜類の秋野菜が旨みを増してきます。含め煮にした野菜に出汁のきいた葛餡を掛けて吉野仕立てにします。
季節のうつわは「黄瀬戸輪花向付」です。黄瀬戸は桃山時代に美濃で作られた黄色の焼物で、鉢や向付などの食器に優品が多く見られます。加藤唐九郎は、黄瀬戸を最も広く定義し、瓷器手、ぐい呑み手、菖蒲手、菊皿手の四種類に分類しました。
「黄瀬戸輪花向付」は、菖蒲手で油揚げ肌と呼ばれる失透明性の釉調の物です。装飾として胆礬(たんぱん)や鉄彩といった加飾の技法が用いられ、緑色や茶色とが彩となりますます。特に胆礬が器の表裏に現れるものを抜け胆礬と言って高く評価されます。秋の深まりを黄瀬戸で味わいください。
秋から冬場にかけての武鯛(ブダイ)は淡白で甘味があるので、味噌柚庵焼きにします。地酒の肴に合います。富山市岩瀬の満寿泉の純米吟醸がお勧めです。切れのいい純米酒で至福の時です。
季節のうつわは「焼締六寸皿」です。使うほどに味わい深くなるのが焼締の器です。焼締めは釉薬を使用しないので、土そのものの特長が表れ素朴で味わい深い作品になります。登り窯で長時間焼くため薪や藁の灰の付着があります。それが自然釉となり思いがけない景色の器ができることがあります。