色絵白菊向付

<重陽のお造り>

9月9日は、重陽の節句です。重陽の節句は平安の初めに中国より伝わりました。古来中国では、奇数は縁起が良い陽数で、陽数の最大値である9が重なる9月9日を「重陽」と呼び、節句の1つとしました。

菊は、仙境に咲く霊薬として、邪気を払い長寿の効能があるといわれていました。別名「菊の節句」とも呼ばれ、菊を身近に感じる日でもあります。

9月7日から二十四節気の白露に入り、秋めいてまいりました。富山湾の魚介類が一段と身がしまり、味も濃くなります。匠膳のお造りです。

季節の器は、「色絵白菊向付」です。菊を愛でる「観菊の宴」もいいかもしれません。お酒は、ひやおろしのぬるめの燗がおすすめです。

色絵菊絵小判形向付

<重陽の節句の器>

重陽の節句には、菊を愛でる器を使います。双方に描かれた大輪の菊花は宴に華を添えます。揚げ物は蓮餅です。

季節の器は、「色絵菊絵小判形向付」です。菊をあしらった器は数多くありますが、どれも美しく収まります。

黄交趾菊葉形高台皿

<菊葉の刻印>

重陽の節句が近づくと、菊の器が必要となります。菊花の色も多くありますが中でも黄色が一番趣があります。花の中心に見たてて、海老の揚げ物を。

季節の器は、「黄交趾菊葉形高台皿」です。

焼締・急須形土瓶蒸

<鱧の出汁が美味しい>

秋の気配が感じると、土瓶蒸しが欲しくなります。松茸と鱧の土瓶蒸しで、秋を味わってください。

土瓶に松茸、鱧、海老、鶏肉、三つ葉、銀杏などの具と、だし汁を入れて蒸します。猪口に酢橘を絞りお召し上がりください。

季節の器は、「焼締・急須形土瓶蒸」です。

高麗青磁菊形向付

<紅津和井蟹と水菜のおひたし>

富山湾に秋の訪れを告げる紅津和井蟹漁が9月1日に解禁となりました。地元ではアカガニと呼ばれ翌年6月30日まで漁が続きます。生息地は、ズワイガニより深い水深500mから2400mまでの領域です。富山湾では水深1000mの海底が魚場となり、円錐台形の蟹籠を沈めて漁をします。

雅膳の一皿は、紅津和井蟹と菊菜、水菜のおひたしです。紅津合蟹の他に富山湾で獲れる毛蟹等も使う場合があります。地元の生地港、魚津港の船が漁に出るのが9月の中旬位になりそうです。

季節の器は、「高麗青磁菊形向付」で、菊形の器です。

高麗青磁は、朝鮮半島の高麗時代(918年~1391年)に製作された青磁釉を施した陶磁器です。高麗独特の象嵌青磁や辰砂文様等の青磁も作られるようになりましたが、李朝時代に入ると粉青沙器が主流となります。20世紀になり、失われていた高麗時代の製法が復活し、高麗青磁が蘇ります。

焼締長方皿

<ぼた餅の模様が、くっきりと出ています>

秋の旬菜を盛る器は、土の香りが感じられる物が適しています。雅膳の一皿は秋の旬彩の焚合せです。富山湾の車海老と、秋の旬菜を上質のだしを使って炊きました。

季節の器は、「焼締長方皿」です。ぼた餅の文様がくっきりと浮かび上る秀作です。

古染付荒磯中皿

<深みのある呉須>

地元で水揚げされる大形の「のどぐ黒」は刺し網で獲ります。脂がのっているので、お造りやしゃぶしゃぶがお勧めです。お酒のあてには焼物が合います。雅の連泊の焼物です。 

季節の器は、「古染付荒磯中皿」で、深い藍色がよく出ています。古磁器のもつ風合いや味わいは、料理を盛りつけて初めて伝わってきます。器は用の美なのです。

染付とは白磁胎に酸化コバルトを主原料とした顔料で模様を描き透明釉を掛けて高火度で焼成した磁器のことです。釉薬の下に文様が施されていることから「釉下彩」技法の一つで、身近な染色の藍染を想起して「染付」と呼んでいます。中国の青花あるいは青花磁器のことです。