白金流星絵七寸皿

<夏の星座をイメージ>

お盆前には、流星群がよく見られます。北の方向から流れる星は一瞬に消え、次から次と連続で見られます。夏の大三角形がよく観察できる日は、満天の星も鑑賞できます。

雅膳の一皿は、「白金流星絵七寸皿」です。夏の夜空を美しく模った、美しい器です。

仁清色絵朝顔向付

<夏野菜の彩>

宇奈月温泉下流域の黒部川扇状地は、名水湧水群で知られています。 名水が育んだシャキシャキの夏野菜は、暑気を取り払ってくれます。

 季節の 器は、「仁清色絵朝顔向付」です。 仁清写しの陶器は、優美な色絵で料理を引き立ててくれます。

硝子青縞平向付

<吹きガラスの皿>

会席料理の途中で、酢の物で少し落ち着くのもいいものです。これから出てくる料理への期待を込めて、今までの味を調えます。雅膳の一皿は、「水蛸の湯引き」です。

季節のうつわは、「硝子青縞平向付」で、吹きガラスで極限まで薄く仕上げてあります。器の効果で涼やかな雰囲気になります。

浅葱交趾渕銀箔長角皿

<夏色の器>

立秋に入っても暑が続いています。真鯛の薄造りを柑橘の香りと酸味で爽やかにいただきます。川風に乗って河鹿の鳴き声が聞こえてきます。蝉しぐれも幾分かは和らいできました。

季節のうつわは「浅葱交趾渕銀箔長角皿」で、トルコブルーの器です。浅葱色とは、蓼藍で染めた明るい青緑色のことで、古くから伝わる日本の伝統色です。浅葱と付く様々な派生色があります。水浅葱、花浅葱、錆浅葱、鴇浅葱、薄浅葱等で、和の色は実に豊富です。銀箔から波がしらをイメージできます。

銀彩波絵帆掛舟形向付

<帆掛け舟をかたどった向付>

魚津港では大形の富山海老が水揚げされています。富山海老は紅白の縞模様がある深海性のエビです。孵化して2~3歳が雄で4歳以降は雌になり、沢山の卵を腹肢で抱え込みます。産卵期は3~5月で、赤い体に色鮮やかなコバルトブルーの卵は美しく映えます。漁は小型底引き網やかご縄で行われます。

雅膳の一皿で富山海老と赤いかの強肴です。延楽特製の煎り酒でお召し上がりください。季節のうつわは「銀彩波絵帆掛舟形向付」で、波はシンプルに銀彩で描いています。

渕金十二曲硝子向付

<延楽・雅の膳の冷物>

匠膳の一皿、車海老と翡翠茄子です。富山湾の夏の味覚の一つとして車海老があります。旬の車海老と黒部の名水が育んだ長茄子を合わせます。茄子をゼラチンで固めると翡翠のような模様と色合いになります。彩に夏野菜を使い旨みのある出汁で合わせます。

季節の器は、「渕金十二曲硝子向付」です。

染付木ノ葉形平皿

<富山湾の岩牡蠣>

雅膳の強肴は、富山湾の夏の旬「岩牡蠣」です。富山湾には、ミネラルを多く含んだ雪解け水が急流河川によって注がれます。河口の沖合ではその伏流水が湧き出し海水温下げて、岩牡蠣の産卵を遅らせます。9月に産卵期に入るので8月の岩牡蛎は、グリコーゲンやミネラルをたっぷりと蓄えて、クリーミーな味になります。特性のタレで味わってください。

季節のうつわは「染付木ノ葉形平皿」で、染付の色合いが岩牡蠣に合います。

緑切子苧環形向付

<涼やかなガラスの向付>

二十四節気「大暑」に入ると、暑さが最高潮を迎え、蝉の声が対岸の木々の茂みから伝わってきます。雅膳の冷鉢は葛素麺です。白海老の甘みも加わり涼やかな一皿です。

季節の器は、「緑切子苧環形向付」です。苧環(おだまき)は、白馬一帯に見られる高山植物です。宇奈月側にも多く見られます。

硝子片口平皿

<才巻と夏野菜の炊合せ>

黒部の河原から、夏の風物詩である河鹿の鳴き声が聞こえてきます。 ガラスの器が映える頃となりました。匠膳の一皿、 才巻海老と夏野菜の焚合せです。

季節のうつわは「硝子片口平皿」で、富山市在住のガラス作家の作品です。

青白渦文硝子向付

<地元作家の作品>

 富山は明治、大正期に手作りのガラスの薬瓶製造が盛んで、多くのガラス職人がいました。今も多くの作家が活躍しています。料理は、季節感が大切です。ガラスの器には料理を生かしてくれるものが数多くあります。滞在のお料理によく使います。

延楽匠膳の2泊目の小付は、焼鮎と糸瓜素麺です。焼鮎で取った旨味出汁でお召し上がりください。季節の器は、地元作家の作品で、「青白渦文硝子向付」涼しげな器です。